第3話 無事終了?
俺はあの後保健室に男を連れていき
「どうだった翔?」
「まあ、大丈夫だろう」
やけにしつこく感謝されて気持ち悪かったが問題なしだ。
問題ありである。フラグを奪ってしまったため、恋愛感情は男のためないが、異常な友情が今後向けられることになる。問題大有りである。
「なあ、寝てるからあとで起こしてくれよ里奈」
「だめ、起きてなさい」
そんなことはつゆ知らず呑気にしている翔である。
入学式が終わり短いホームルームが終わって俺達は校舎を出た。だが、校門前に見慣れた人物がいたのである。
「あ、朝の人見つけた!」
「ひ!?」
「おい、里奈が怯えてるだろ?」
「いや、酷くない!俺不審者じゃないよ!?」
「不審者と同義の存在?」
「同義にすんな!?」
「はあ、で何の用だ?」
「ああ、朝のお礼にカフェでもおごろうかと思って」
「と言ってるが里奈どうする?」
里奈はぼそぼそという。
「あ、あの気にしないでいいので結構です…」
「え!?い、いやそれだと俺も申し訳ないし…」
「ええい!うるせー!」
「はい!?」
「男なら小さいことは気にしないワカチコ!」
「ワカチコ??」
「????」
二人が分からないのも無理はない。前の世界のネタのでしかも古いため太一も分からないのだ。
「とにかく気にしないでいいからな!」
「そ、そう。気にしないでいいから」
「え!?ちょっと!」
そうして俺達はそそくさとその場を後にした。
「はあ、あの人しつこいね」
「そうだな」
「でもイケメンなんだよね…残念なイケメン」
「「ぷ、ぷぷ」」
二人して残念なイケメンで笑う。
「でも、里奈が気になるなら付き合っても上げてもいいんじゃないか?」
「まあ、面白い人だとは思うけど気にはならないよ」
「そりゃそうだな」
「じゃあ、夕食の時に行くからね!」
「ああ」
里奈の両親は仕事人で基本家にいない。だからよく家で夕食を食べている。
「はあ、眠いな」
ベットの上で少し目を閉じる。気づいたら寝ていた。
「起きて」
「うーん」
「起きないといたずらするよ?」
「う、うん?」
俺は目を開けるとすぐ近くに里奈の顔があった。
「うん?何してるんだ?」
「なかなか起きないから嫌がらせに寝顔をよく見てやろうかと思って!」
「いつも見られているだろ?」
「そ、そうだったね!ははは」
変な奴だ。俺は気にせずベットから起きる。
「ご飯か?」
「う、うん」
「じゃあ行くか」
一階に降りる。
「もう、翔!里奈ちゃんの手を煩わせないの!」
「へいへい、すみませんでしたー」
「夕食いらないのね?」
「いえ!誠に申し訳ございません!里奈様」
「ちょっと様はやめて!」
そうして、入学式は無事に?終わった。
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