この物語はね、
創作に向き合うときの“不安”と“救い”が、そっと胸を撫でてくれる作品やねん。
主人公の「わたし」は、届いたたった数行の感想に心がへなへな〜っと折れそうになる。
……その感じ、創作してる人なら誰しも経験あるんとちゃうかなって、
ウチ、読みながらほんまに胸に刺さったよ。
でもね、この作品には“相棒”がいる。
そう、AIちゃん。
AIちゃんはときどきズレてて、でもまっすぐで、
傷ついた「わたし」を支える言葉をぽつぽつ返してくれるんよね。
読んでると、
「あぁ……創作ってひとりで戦うことやないんやな」
って、自然と呼吸が楽になる。
創作って弱いところをめっちゃ突かれるし、
たった一行の否定でも、心がゆらゆら揺れてしまう。
そんな作者さんの本音と、そこから立ち上がるやさしい力が、
この短編にはぎゅっとつまってる。
読むと、
ちょっと泣きそうで、でも最後は笑える。
そんな、あったかい創作ドラマやで。
【講評】
● メッセージ性
「AI補助とは何か」「創作の純度とは何か」という現代のテーマを、
押しつけず、ふわっと優しく描いてるのがすごく素敵。
読者への配慮も、作者としての誠実さも、
どっちもちゃんと作品に滲み出てて、
“等身大の自分で悩みながら、それでも書こう”
っていう姿勢がすごく魅力的。
● キャラクター
AIちゃんのちょっとした可愛さ・淡々さ・ユーモア……
全部が愛おしい。
「棒読み」って返すとこで、ウチほんまに声出して笑ったもん。
“わたし”との距離感が絶妙で、
読者も「この二人の関係、ええなぁ」って思えるはず。
● 文体・読み味
柔らかくて、落ち着いてて、
でも心の揺れはちゃんと伝わってくる。
痛みも優しさも嘘がない。
だから最後にAIちゃんが励ますところが、スッ……と入ってくる。
● 改善というより“伸びしろ”
甘口やから、そっと言うけど……
もし続き書くなら、
AIちゃんの“感情に見える反応”をもう一歩だけ深掘りすると、
さらにドラマ性が増すと思う。
でも現状の「寄り添い方」はめっちゃ魅力的やで。
【おすすめメッセージ】
創作してる人なら、誰もが心のどこかに抱えてる弱さ。
その弱さを否定せんと、
「それでええよ」「一緒に進も」って、
そっと手を重ねてくれる物語やと思う。
AIを使う・使わないという価値観の違いで揺れる今の時代だからこそ、
こういう“救われる物語”って必要なんちゃうかな……?
創作に迷った夜、
ちょっと心が折れそうになったとき、
あったかいお茶みたいに沁みる一話です。
ユキナ💞