Toddessppiel

天園千星

Ende

「――呆気ないものだな」


 壇上に立つ少年が、髪をかき上げながらため息を吐いた。

 彼の眼下には、すでに息の根を止めているであろう少女の体が、うつ伏せになって横たわっている。

 少女の周りにはいくつもの銃器や刃物が散らばり、まるで戦場のような雰囲気を醸し出していた。


「……最後に、言い残すことはあるか?」


 少年は、手に持っている銃を、少女の横にいるもう一人の人物に向けながら、静かに問いかけた。


「――――」

「こんな時でもだんまりか。……お前は変わらないんだな」


 少年が失笑を浮かべ――そのまま、引き金に手をかける。


「残念だったな。――これで、ゲームセットだ」


 パアン!と乾いた音が響き渡る。

 ――人が倒れる音が、やけに生々しく、彼らの耳に届いた。


 

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