第3話 兵士たちと謎の預言者 ステラ。
(フィル視点)ある日の朝、いつも通り母が薬草を取りに行って調合して、街に持って行くとえらく物々しいし、兵士が多い。嫌な予感がしながらいつも買取してもらう場所に行く。買取して貰いながらさりげなく聞いてみる。「今日なにかあったんですか?」と聞くと年配の男性が「あぁ、なんかよく分からないんですけど、この辺りで重罪人一家がいるかもしれないらしくて」といわれ、内心どくりと胸を打つ。どきどきしながら「へえ、重罪人一家ですか。」と聞くと「そうらしいです。父親と母親と娘が指名手配されてるみたいですね、兵士の色が違うのは、国の色で分けられてるらしいです。赤はポケニア、オレンジはニテキア、紫はラドラス連邦らしいです。」ときき、内心毒づく。(こんなところにまで探しに来るなんて。)と思いながら素早く買取をすませ、店を出る。念の為に、姿を変える呪文を唱え違う人物になりすます。モルージュ。と内心呟き、姿を変える。綺麗な黒髪は金髪に、青緑の瞳は紫に変えてからさらに追加でプラージュとつぶやく。すると黒猫が沢山現れる。何もいなかった場所に現れ、フィルがいう。「国々の重罪人一家について調べなさい。どこまで私たちに嗅ぎついているか、誰が私達の情報を与えたのか、どことどこが繋がっているのかを徹底的に洗いなさい。」というと猫達は走り去っていく。私は時間を潰しましょうかね。といい、テキトーなお店にはいる。昼食時だから人も多いみたいね。と内心思っていると昼食時にも関わらず、ベロベロに酔った兵士が数人大声で喋っている。「なー、見えるか?あそこはマスピエル山だ。マスピエル山は強い魔物も多いらしいんだけどさ、国の直轄預言者、ステラ様がさ、マスピエル山付近の街にに重罪人一家はいます!って国々の偉い人たちの前で行ったんだって。勇者様とかも討伐するために来てるらしいぜ。」といっている。念話でユーリやルルに連絡を取る。兵士たちが来るかもしれないから、隠し部屋に必要な荷物を入れておくように。というとはーい。と呑気な声が聞こえてきてまた頭を抱えそうになる。そんなこんなしていたらいつの間にか時間が2時間ほどすぎていた。そろそろいいだろうと会計を済ませ、店を出ると通りすがりの兵士達に「おい、女。顔を見せろ。」といわれ、内心ドキッとするが顔を表面上繕う。フードを脱ぐ。兵士達はぼーっと私を見ている。「兵士さん?」と私が言うと「え、いや、なんでもない。貴方名前は?」と聞かれ「ランと申しますわ。」と答えると「この辺りは最近は重罪人一家が、潜伏しているらしい。この街は危ない。ランさんさえ良ければ、俺が君を守ろう。」とキラキラした顔でいわれ、内心気持ち悪いと思いながら「いえ、兵士さんのご負担になると思いますし、お気持ちはありがたいのですが、私には旦那がいるのです。」というと周りの兵士たちは、その兵士にもう離してやれよとか旦那がいるなら仕方ないよね、諦めなよ。と言うが、中々離してくれず静かに苛立つ。「旦那さんとは上手くいっているんですか?旦那さんはただの街人でしょう?何かあった時、俺の方が貴方を守れますし、給料だって高いです。」というものだから、「いえ、結構です。まず私、人の気持ちを考えられない殿方は論外ですの。申し訳ありませんが通して頂けますか?」というと呆然と私を兵士たちは見ている。その間に通り抜け、去る。(いらない時間食ってしまった)と思い、猫達を集める。ステラというのは国々お抱えの預言者。ステラという預言者が国々に重罪人一家はマスピエル山の近くの街にいると行ったらしい。しかしその実態は覚醒してない。予知夢スキル持ちの娘に無理させた結果ということ。私は内心(なるほどね)と思い、人気のない場所にいき、瞬間移動で家に帰ったのだった。
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