あらすじを書こう大作戦


 あらすじ、苦手!


 というみなさん。

 こうやって書けばいいんですという文章を期待したかもしれないが、そんなものはここにはないっ!

 日々、あらすじ書き迷宮をさすらう吟遊詩人しかおらん!


 基本的に頭の中を始めいろいろごちゃついている生き物なので、整然としたものを作り出せない。

 いや、整然としたものは作り出すものではなく、整えるものだ。

 作り出すというのは増やすということで、その発想がごちゃつきの元。

 増やさずあるものを整えるべきなのだ。

 そのあたりからもう間違っているし、できていない。


 そんな私に何を期待すると?



 ————ただ。

 私がWeb小説を読む時。


 まずは、おもしろそうな好みっぽいタイトルを見つける。

 ↓

 タップ

 ↓

 あらすじを見る。


【1】すっきり整然とわかりやすく書かれたあらすじ←好き。多分みんな好き。


【2】長く不足ないように魅力や売りは全部余すとこなく丁寧に書かれたあらすじ←途中であらすじ読み飛ばす。読みたいわくわくしている気持ちを足止めされている感じ。早く、そのおもしろそうなのを読ませるんだ!


【3】あらすじとしては役に立っていないかもしれないくらい短い導入のあおり←期待値爆上がり! 読む! そのまま1話にタップ! ヒャッハー!!


 となる。

 なので、私が目指すのは【1】か【3】になる。


【1】が書けるなら苦労しないのだ。書けるなら最初から書いてる。万人受けするし。商業誌のあらすじとかすごいよね。わたしは自分の商業の作品のあらすじ見て、いつも編集様を崇め奉っているよ。


【2】も書ける人は才能だと思う。私は無理、かけない。長いあらすじ好きもいると思うし。作風的に、本格ファンタジーなどの人はいいかもしれない。私は途中で本文に進んじゃうけど。ごめん。


【3】これも難しいといえば難しいけど、本文の序盤のハイライトを見せるように文章を組み立てる感じ。あらすじというか、その物語の属性とかだいたいの方向性だけいれて、あとは序盤見せ場のキャッチコピーや決め台詞でまとめる。これならなんとかできる。


 とりあえず、序盤の決め台詞と、どういう主人公が、何をする。だけ書く。

 そこから必要な情報と、売り(こんな部分があるよ! こういうの好きでしょ? みたいな)をちょこっと足す。

 あんまり情報が多くても印象が薄まる気もするから、売りの中でも厳選して特に刺さる層が多そうな部分にフォーカスをあてている。



 そんな感じであらすじを書いて、受賞したのがこちら。(◎◎◎←この部分より下は、受賞した当時のあらすじのままのはず)

 ↓


『ノーミィ商店』の魔細工はドラゴンが踏んでも壊れません!【カドカワBOOKS中編コンテスト受賞作】

 https://kakuyomu.jp/works/16817330647491169472


 あらすじがきちんと仕事をしたのか(受賞の役に立ったのか)どうかはナゾだけどね!



 ちなみに、序盤の決め台詞(地の文でもいい)なんてないよという場合は、元々の物語の見せ方に難があるということだから、私は序盤を考え直す。

 冒頭、序盤は派手にぶっ放した方がいいもの。

 派手に追放されたり虐げられたり婚約破棄されてなんぼだ。

 つかみの「ええっ?! この先どうなっちゃうの?!」はガツンと行きたい。


 本文冒頭部分については、またそのうち気が向いたら……。



 というか、もうカクヨムコン始まるし、今から私ならこうするとか聞いても困るよね?

 タイトルとあらすじならすぐ修正できるし、なんなら公開後にブラッシュアップしたっていい。



 このエッセイは決して創作論ではなく、くすだまの覚書。

 だけど、そんなのがヒントになるのなら、書いた甲斐があるというもの。

 健闘を祈る!





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