青の百合水仙《アルストロメリア》ー幻想の花を咲かせるー
柚ポン浜地
優雅な謎は今花開く
謎の開花
第1話 ブラッシア・ベルコーサ
僕はある日、黒種草さんに告白されてしまった。西の空には茜色に光る夕日が見える。
「私はあなたが好きです。付き合ってください。」
そう言っている彼女の名前は
中学から絡みは少しあるが近寄りがたい雰囲気が漂っている。見た目は幼い可愛い女の子に見え、髪はショートに黒色、何を考えているのかが分からない少し不気味な同級生である。
でも僕は少し迷っている。
僕、
しかも二つ、つまり同時並行だ。
その内一つは通行人に刺傷を負わせたという謎だ。もし彼女が怪我や殺されたりしたら何も責任は取れない。
だからこそ、そんな危ない事件たちに彼女に踏み入らせたとしても本当にいいのだろうか。僕はそう考えてしまった。
そして僕の出した結論はこうだった。
「ごめんなさい。未解決事件を追っているため、付き合えません」
僕はそう言って彼女に頭を下げた。
危険な未解決事件を追っているのだ。僕や彼女がいつ刺されてもおかしくない。
彼女を危ない目に合わせたくない、これは適切な判断だ。僕はそうするしか無かったのだ。
「そうだよね、未解決事件は白菊君にとって大好きな趣味だったよね…… 」
黒種草さんには申し訳ないと思っている。実際人に心を折られるというのはのはかなり心に来るのだ。
でも彼女は違った。
彼女はとんでもないことを言い出したのだ。
「じゃあ私が事件を作ってあげる。そうすれば白菊君も私もいい思いができる。白菊君が満足できる謎を作るから待っててね」
その言葉を聞いた途端、僕は少しの合間固まった。
事件を作ってあげる?
僕に対してそこまでする意味がわからない。
すると彼女はある一点の場所に視点を合わせたが、すぐに僕の顔を見る。
僕も彼女が見る場所を見るがそこには何もいない。
「じゃあそういうことね」
彼女は僕の横を駆け足でその場を去っていった。これは絶対に深追いだけはしてはいけない。
僕は本能的にそう思ってしまったのだ。
そして駆け足で走る黒種草さんの背中を見ながら僕は彼女の言葉を考えた。
「謎を作る」
その言葉がどうも引っかかる。でもその本当の意味はわからない。
彼女の底が全くと言っていいほど見えないのだ。
僕はその意味を考えながら彼女とは反対に足を進めた。
僕は告白と共に謎を渡された。
謎を解く事は僕にとっては趣味でもあり特技でもある。謎を解くことを趣味としている人はほとんどいないだろう。
謎といっても警察しか真実を解こうとしない未解決な物だ。僕はそれを好んで解いている。
周りからは天才などと言われるがあくまでも僕は謎を解きたいだけ、真相は誰にも話さず他の人には間違った真相を話すこともした。
謎は僕だけの物。
誰にも渡すことはしない。
『謎は謎のままが1番だ』真相を知るのは僕だけでいい。
僕はそう考えている。
自分の中で謎を楽しむために見出した答えだ。警察にも口出ししない、するとしても僕の信用している友達のみ。
僕は自分だけの謎を解くために時間を大量に費やしているのだ。
僕は夕日が落ちる中、ただ一人校門を出たその時だ。
♪♪♪
友達からの電話だ。
「おっ、出るのが早いじゃないか。どうしたのか?」
「紺、こんな遅い時間に何の用?」
彼は
蓮「紺、今からお前が何を言おうとしたのか考えてやろう」
紺「いいだろう。なんだ?」
蓮「それはつまり、うどんを食べにいこうとして誘ったと見ようか。」
紺「残念だ。ラーメンだよ、てかよくそこまでわかったな」
蓮「昼飯の時、麺類が食べたいって言ってたからね。うどんかラーメンの二択で迷ったんだけどね」
紺「今日は麺類の中でもラーメンの気分だったからな、とりあえず十九時、三河田原駅で集合な。俺は電車に乗らないといけないから少し遅れるかもせん」
蓮「わかったよ、いまから向かう」
今の時刻は六時二十分、まだ間に合う。
僕はそのまま紺の待つ駅にすぐさま向かった。
六時四十五分…
僕は待ち合わせの十五分前に到着し、紺に駅に着いたことを連絡した。
そして十分後。駅に紺が到着した。
「あれ?思ったよりはやかった、七時五分、五分遅れは珍しいね」
「おう、待たせて悪いな。ここらへんに美味いラーメン屋があるのを知ってる。だから一旦ついてこい」
そう言って僕は太陽の無い暗い道をゆったりと歩く。
ラーメン屋に到着した時、いかにも美味しそうな匂いが漂い始める。
「ここだ」
客も大勢いる中、唯一カウンター席がちょうど二席空いている。
それをみた紺は急いで店の扉を開ける。
店員「いらっしゃいませ!何名様ですか?」
紺「二名で」
店員「お好きな席どうぞ」
そして僕と紺はカウンター席に座る。店には餃子を焼くいい匂いと味噌ラーメンの匂いが充満し、たまらない空気となっていた。
隣ではラーメンをズルズルとすするサラリーマン。とても美味しそうに食べている。
隣の人が食べているのはこの店の看板メニューである味噌ラーメン。
ここの味噌ラーメンはどうやらとても特別らしい。紺のおすすめはこの味噌ラーメンだという。
店員「ご注文は決まってますか?」
紺「味噌ラーメン二つと餃子二つ、半チャーハン二つお願いします。」
店員「かしこまりました」
紺って奴はてきとうに頼むが紺が選んだ奴は美味しいものが多い。一つを除いてだが。
前は何故か激辛のピザが届いたりして大混乱になったが今回は大丈夫だろう。
「ありがとうごさいました」
隣のサラリーマンがラーメンを食べ終え、会計をすませて退店した。
そしてその店員が厨房に移動した時、見覚えがある人が隣に座った。
「あれ?奇遇だね、こんな所で会うなんて」
その声、今日僕が聞いた声だ。
その正体は僕に今日告白してした黒種草さんだった。
それにより店内はとても気まずい空気が漂い始める。
僕に告白し、僕の事情で断った相手が隣にいるのだ。
こんなに気まずい事は自分の歩むであろう人生の中では絶対無いだろう。
すると彼女はまたしても含ませた言い方で僕に驚きの事を言い出した。
「もう優雅な謎は起きてるみたいだよ。白菊君の出番じゃない?」
優雅な謎。それはもう僕たちに牙を剥いてくる。その発言により僕たちはこの優雅な謎に足を突っ込むことになるのだろう。僕はそう決心した。
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