第6話 厨2的モブ


 さて、ここはどこなんだろうね


 第1希望で、異世界。

 第2希望で、ゲーム世界。

 大穴で、死後の世界? 


 それとも……日本は滅亡した?


 僕の周りには、崩落したビルと、瓦解した世界……ついでに僕の未来は、壊れて潰れて闇の中。


 いや、闇の中は最初からか。


 僕の思考は、詰まらなくて価値もないことを作り続ける。

 愚にもつかないガラクタのような世界は、僕にふさわしいのだろう。


 風のお手本のように、びゅーびゅーと吹く。律儀に吹かなくても良いのにな。


「寒いな……暑くて茹だるのと、寒くて悴むのはどちらがマシなんだろう」


「どうせなら、死んで終わって、はいサヨナラだけど、いまは洒落にならないか」


 本当に逝ってるヤツは、これも楽しめるんだけど……残念だ。自分をただの人間と自覚する。


「全く……これが大人になると言うことか」


 ただの人間の僕は、寒風からの逃避行だ。捕まると、素敵な風邪のプレゼント。


「ビルが全部潰れてるからな、風避けも出来ないか」


 僕は諦めて、新たな世界に旅たつ事にしたよ。きっと、かわいい女の子が歓迎してくれるさ。


 いやいや、普通に他を探すんだよ。

 さて、運動不足なモブには辛い旅が始まるね。


 厨2を辞めたら、彼女が出来ました。

 うんうん、素敵な言葉だね。

 楽しい旅になりそうだ。






 

 

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