訓練場 (2)
最初は夢かと思って頬をつねったり、目が覚めるような虐待もしてみたり、水に顔を洗ってみたり、色々なことをしてみたが、夢から覚めるどころか体だけ痛かった。
「ハぁ……」
もう私は一週間もゲームの中にいた。このような自覚夢はなく、このように現実的な夢もなかった。だから私は確信した。私はゲームの中に入ってきたんだ、と。
『ところで問題点は、私が吸い込まれたこのゲームがゾンビアポカリプスの世界観だということ。』
そして私のレベルが1だということだった。
「このゲーム、『20年後に地球は滅亡する』がエンディングだったか。
あふれるゾンビたち、そして不法武装集団によって地球は滅亡する。どうしてこんなゲームに入ることになったんだ、と心を痛めても誰も分かってくれなかった。
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[ステータス]
名前:永遠の香水
[LV : 1]
力 : 1 敏捷 : 1 知能 : 1 技術 : 1 体力 : 1 幸運 : 1
保有ポイント:0
[転生者ボーナス]
あらまあ、あなたは別の世界からいらっしゃったんですね? ただでさえ一人で召喚されたのも悲しいのに、こんな補償もなければならないでしょう? あなたはレベルアップごとに+1ポイントを獲得します!
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ステータス。ゲームの中でしか見られなかったことだが、今も見ることができる。ゲームをする時はキーボードのIキーを押して開いたが、今はただ心の中で思い浮かべるだけで開けることができる。
私のレベルは1で、名前は「永遠の香水」だ。私がこの世界に入る前に作った1レベルのキャラクターだ。名前を変えたかったが、変えられなかった。
「転生者ボーナスって何?初めて見るんだけど…」
もともとゲームのステータスになかった『転生者ボーナス』という言葉がある。もともと状態窓のこの間には空いた空間だった。現実でゲームをする時も、わざと運営さんがここを空けたままステータスをデザインしたのだろうと思ったが、この画面が今は転生者ボーナスという言葉で満たされている。
とにかく。 それが本当に私が『ゲームの中に入ってきた』と話していた。
「はぁ…まずレベル1。そしてゲーム中の転移報酬としてポイント+1のボーナスがあるんだね。」
レベルアップあたりのポイント+1のボーナスはかなり良い。今は何の影響もないだろうが、レベル100ぐらいになればはっきり変わるだろう。ポイント100個をくれるということだから。
「とにかく、早くレベルアップしないと大変なことになる。」
20年後に地球の滅亡を防ぐためには、早く動かなければならなかった。
いや、私が止められるかな?
そんなことはよく分からないが、とりあえず力をつけなければならないのは正しかった。力をつけて地球滅亡を防ぐか、ただ一人で生きる道を探すか、その時になって決めよう。
「まず安全にレベル100は撮ろう」
それでゾンビのサンプル10個を素早く手に入れ、将校に差し出したところだ。将校は驚いた顔をして,すぐに私をじっと見つめた。
「ひょっとして君。これ、他の訓練兵から盗んできたんじゃないよね?」
「いいえ。そんなことないです。」
「試験場の中には監視する将校たちと防犯用CCTVがある。まあ、今は君の言うことを信じるだろうが。中で訓練兵たちが君に対して抗議でもするなら、監視カメラを回してみるよ」
「はい、いいです」
将校はゾンビのサンプル10個を受け取り、すぐにうなずいた。
「もう行ってもいいですか」
「いや、第2次試験もみんなで受ける」
「え…」
『なんでみんなで一緒に受けないといけないんだろう?』
元々このゲーム、チュートリアルは一人でやったんだけど。ゲームの中に入ってきたとしても、違う点はかなり多かった。とにかく私は他の実験者たちが来るまで待たなければならなかった。その時間はなんと1時間半くらいだった。
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[ステータス]
名前:永遠の香水
[LV : 3]
力 : 1 敏捷 : 1 知能 : 1 技術 : 1 体力 : 1 幸運 : 1
保有ポイント:18(ボーナス+3)
―――――――――――
「レベル3か。」
1次試験場の中でゾンビたちを倒したらレベル3になった。本来のゲームと同じ感じでレベルアップをしていた。
『もともとチュートリアルでレベル5を取っていくのが定石だったから、これから出る2次、3次訓練場でレベル5まで取ればいいのかな』
首を両側に折ってとんとんとたたいた。練習場1での試験は簡単だった。路上にゾンビが出ている状況を再現したところであり、何の武器もなくゾンビたちと戦う。しかし、街中のいたるところには使えそうな武器が隠されている。例えばゴミ袋の中にバールがあったり、住宅団地の中に拳銃が隠されていたり..
まあ、もちろん私は数十回もやったゲームのチュートリアルだ。一番良い武器の位置を知っているので一気にそちらに行って確認したところ、予想通りSMG連射銃があり、それでゾンビの頭を狙って出てきたことですぐに試験を終えたのだ。
将校は、私の顔を見ながら『信じられない』と口を開けているが…。
『ところで私の武器は剣にするか、銃にするか』
このゲームの武器の種類は剣と銃がある。剣と銃、これは、このゲームで酢豚のソースをつけて食べるか、かけて食べるかみたいな難題だ。私は両方とも好きだが、狩りとレベルアップをするためには剣と銃という二つの選択をしなければない。私は何をすればいいのか。
『うーん…序盤は銃の育成が簡単だから銃の育成にしようか。後で検キャラに乗り換えるには毒薬が必要だが。剣が後でボスを倒しやすいから……ところでここに毒薬があるのかな?『毒薬』は課金のアイテムだったじゃないか。』
『毒薬』を飲むと全てのポイントが初期化される。つまりそれは銃のキャラが剣のキャラに変更ができること。その代わり、その副作用で相当量の経験値を失わなければならない。
まあ、それはいいけど。あとで『毒薬』をどこで手に入れればいいのか…··· ゲーム中ずっと課金ショップでしか売っていなかったものなのだ。
『.. 分からない。とりあえず銃を使うことにしよう。剣士は序盤、育成するためにはお金がめちゃくちゃ必要だから。『適当にお金をかければ火力がある銃のキャラ』にしよう。』
銃のキャラになるのを決め、私はポイントを適用した。
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力 : 1 敏捷 : 1 知能 : 1 技術 : 19 体力 : 1 幸運 : 1
保有ポイント: 0
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技術に全部。
誰かが見たら、力と敏捷、知能、体力が1なのに技術に集中するって?これおかしいです!と聞く人がいるだろうが、私は一番重要な銃の攻撃力、パワー増強を一番先に増やしただけだ。
当分は技術だけあるのみ。一応攻撃ダメージが高くなければならないのではないか? 私はそう思う。
「……!わぁ、本当に銃器に対する理解度が増えた。私、銃なんて全然知らなかったけど。」
銃をどうすれば取り外すことができるのか、次々と思い浮かぶ。しかし、確実なことではない。まだポイントが低いから。それでも銃に対する若干の知識が生まれると、ステータスに対する信頼ができる。
『私はポイントがレベルアップにつき+1だから、レベルアップすればするほど強くなる。レベルアップをたくさんしておかないと。』
そのような考えでしばらく待つと、レベル1の試験場で訓練兵が一人二人と出てきた。みんな疲れた格好。卵生ゾンビと1時間以上も激戦を繰り広げたために体力がすべてなくなって傷がついたのだった。中には泣きながら出てきて、もうこれ以上できないという人と、腕に血がぽたぽた流れて治療を受けるために試験を中断した人もいた。
『私もああなるところだった。先ほどまでもレベルが1だったから。』
最も危険だったのは私だ。レベル1だったから。彼らは少なくともレベル5まではできている人たちだ。レベル1だった私がゾンビに噛まれたら、悲鳴を上げて死んでいただろう。
しかし、私は速断即決ルートをすでに知っている。ゲームで何十回もやってきたチュートリアルだだ。
それが2Dから3D―現実―に変わったからといって、道も見つけられない私ではない。結局、私はクリアーして一番早練習場を突破した。
今残っている訓練兵の人数はおよそ10人程度。この中でまた次の練習場に行けば脱落する人数が大半だろう。
「諸君、頑張った。ただ、試験はこれからだ。このレベル1の訓練場さえ通過できなければ、諸君は生き残れない。一種のフィルターネットだ! このフィルターネットを通らなかったら、KA資格証を所持できない! 諸君は肥網から取り残された魚!認められるに値する。だからすぐに2次試験に直行する!」
「.... イェーイ!」
さっきよりはやや怯えたのか、疲れた顔の訓練生たちは顔色をうかがいながら答えた。将校は次の2次試験場を指した。元々、大部分の1次試験を受けると、いたずらだの何だのと全部抜けて出てくる。
「第2次試験場は、最近沸き立っている武装テロリスト集団に対応するために作られた。名づけて『ラジャスタ除去作戦』!『ラジャスタ』という組織は世界各地で活動している武装集団団体だ。すでに必要のない戦争で数十万人がラジャスタによって死亡した。日本でもラジャスタのテロ攻撃を何度も受けた。あのラザスタのやつらに対抗するために作られた訓練場だ!ラジャスタの武器と防具を着用したロボット機械があるはずだ。それらのロボット機械を一つずつ倒し、処置保証用のデータ4つを入手してくるのが通過条件だ!」
人間型火炎放射器ロボット、人間型榴弾発射機ロボット、人間型突撃小銃ロボット、人間型狙撃手ロボット。この4 つの処置保証用データそれぞれ1 つを求めてくることが目標であった。
『チュートリアルの内容と違う点はないね。 オーケー、わかった。』
2番目の試験場は特に変わりない。レベル1試験場のように速戦即決で終わらせる方法はないがあの4種類のロボットを始末するだけで終わる試験だった。
『ところでラジャスタ。 きっとその集団も後に地球滅亡に一役買ったんだろう?』
地球滅亡の原因はゾンビウイルスだ。そして2番目はラジャスタ集団だ。この集団は『集団』という言葉が浅く見えるほど大きな勢力だ。 例えば、今から10年が過ぎれば、大韓民国はもちろんアジア全体を支配するほど強力になる。集団じゃなくて。新しい『国家権力級』である集団ということだ。軍事大国の米国も手の施しようがないほど強力になる。
「その強力になった原因の一つ。『ものすごい技術力』」
超豪華レーザー砲。人のように話し聞き取る人工知能。核兵器。融合砲。殺戮戦車、バリアなど。戦争に特化した技術。
その途方もない技術力の出所を私は知っている。ただ、今知っていても何の役にも立たない。今の私は通り過ぎるゾンビに噛まれて死んでもおかしくないレベルだから。少なくともレベル100までは育ててこそその問題について考えることができる。
「はぁ…20年後にはラジャスタによって核兵器戦争が勃発し、ゾンビウイルスは広がり、結局滅亡するというのが結末だったんだ。」
もし私の力がゾンビウイルスやラジャスタを阻止できるほど完全に強くないと、私はただ一人で生きる道を選ぶ。しょうがない。死にたくないんだ。地下にでも隠れて生き残るつもりだ。ただ、とりあえずレベル100は取って考えてみよう。
「さあ、入室するぞ!」
「イェーイ!」
2次試験の開幕が鳴った。みんな足を運ぶ。 私もそれに従って体を動かした。歩こうとした。そんな中、ある訓練生と肩をぶつけた。
「うん?」
その男の訓練生は私を見て、眉をひそめて何かつぶやいた。
「詐欺師だな.. 2次試験でも詐欺を働くことができるか見てみよう」
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