ゲームで生き残り
@KUN8839
訓練場 (1)
「ゾンビたちの弱点は頭だ。こいつらは腕を切っても足を切っても飛びかかる。ウイルスで汚染された脳を破裂させてこそ活動を止める!核心部位をはっきり覚えなさい。頭を最優先に攻撃するのだ!」
訓練教官がショットガンを装填した。それと同時にゾンビを拘束していた電気首輪が解けた。よだれをだらだら流したゾンビは、きゃあきゃあと言いながら教官に駆けつける。ゾンビが1メートル以内に進入した瞬間!
バン!
ショットガンの弾丸が発射され、ゾンビの頭がめちゃくちゃになった。ゾンビの血は四方に広がった。
訓練兵たちの針声が空洞を埋め尽くした。皆驚いたようだ。まだ実質的な戦闘経験がない訓練兵が多いためだろう。
しかし、訓練教官は、ここが終わりではないかのように訓練兵たちに尋ねた。
「しかし、頭を狙うことよりもっと重要なことがある。これがなければ絶対にKA資格所持者として活動できない。それが何か言える者がここにいるのか」
「はい!戦闘の時にいつも必要なあれ! それは怖がらないことです!」
「うん、よく言った。ゾンビたちの戦闘ではメンタルが一番重要だ。恐れないことが大切だ。銃がなければ剣で、剣がなければ拳ででもゾンビの頭を壊さなければならない。自分の足が切れた時にも涙一つ流さずにゾンビ一つでも多く殺さなければならない。『虎穴で気を引き締めれば生き残る』という言葉がある。それが私たちの心構えでなければならないということだ。たまに女性戦闘員が怖がって戦うこともできずに死ぬ場合がある。そうしてはいけない」
「イェーイ!」
「よく見ろ。私は10年前ゾンビとの激戦で左手の人差し指と中指を失った。ゾンビに噛まれた。 しかし、私は慌てずに、すぐに私の指を切ってショットガンを撃った。その結果どうなんだ! 私は今生きて帰ってきて、君たちを教えている!」
「イェーイ!」
訓練教官の左手には人差し指と中指がない。がらんとしたその指を見て、訓練兵たちの顔には思索がかかった。緊張したのだ。
「それでは、最初の試験種目について話す。1次訓練場は人工ゾンビでいっぱいだ。しかし、本物のゾンビではない。君たちがその生物に噛まれてもゾンビに変わらない。政府が作り出した訓練用人工生命体だよ。しかし、トレーニング用だとしても、噛まれると本当に血が出て肉が剥がれる。それだけ本物のように作られたのだ。いい加減な油断をしていては、君たちの肉離れは戻ってこない」
「イェーイ!」
訓練将校は訓練場に入って試験を受けるように言おうとする時だった。訓練将校の目に誰かが入ってきた。
黒髪の青年。身長は170センチ台後半の身長。体の調子はまあまあよさそうだ。目もまっすぐに見えるし。でも、将校はショックを受けた。
その青年のレベルは··· 他でもない1だったのだ!
将校は口をぽかんと開けた。
『いや、レベル1だって?普通に暮らしてもせめてレベル5まではできたはずなのに!あいつはなんてやつなんだ!』
レベル1。それは何もしないで一日中息ばかりしていた証拠だ! 20歳を過ぎても何もしなくてレベル1になっただろう!
腕立て伏せ10回を毎日のように1ヶ月間だけで、体を少しでも上達させるだけでレベル2にはなるはずなのに!レベル10までは難しいとしても、レベル5くらいはできていなければならなかった。
本当に何もしない者だ! 今度の試験で当然落ちてもおかしくないやつだ。
あんな青年がKA資格試験を受けに来たなんて!将校は実に悔しかった。ここには努力した者たちも試験を受けて落ちる所だ!あんな者が試験を受ける所ではない!
「さあ、訓練場所に入れ!1次試験の完了条件はゾンビサンプル10個を求めてくることだ!」
「イェーイ!」
力強い号令に訓練兵は皆緊張した顔で試験場に入室し始めた。KA資格を取るために。
将校は水のように入る訓練兵を送り、試験場に同じように入ろうとするレベル1訓練兵の肩をつかんだ。
「おい、そこの君。」
「...?」
「君はこの試験を受ける資格がない。」
「…え?なんでですか?」
青年は将校の言葉に驚いたように目を見開いた。そしてじっとしている。予想通り何の反発もなかった。この青年は自分のレベルを認知しているのだ。将校は言った。
「君はレベル1だ。この試験を受ける資格がない。私が事前に遮断するんだ。帰れ!お前のような小僧はKA資格証を発給することができない!」
「....」
レベル1の青年はあごを撫でた。するとすぐに将校に聞いた。
「一度だけ見逃してくれませんか? 頑張ります。」
「だめだ、帰れ!」
「一度だけ。 この試験、レベル1でも通過するだけでいいじゃないですか」
「だめだ!」
「将校様、将校様が最も沸き立った時の、熱血漢の青春はいつでしたか」
「うん?」
急な質問。当惑した将校はしばらく頭を掻いた。何をしようとしているんだ?
将校は思わず答えてしまった。
「さっき言った通り、指を切られてゾンビを捕まえた時だ。その事件以来、私は英雄として賞賛された。仲間も救えたし。その時が一番情熱的だった」
「はい。レベル1の私は現在ゾンビを捕まえることができません。しかし私は気つきました。『このままじゃいけない』んだと。これから努力してKA資格を取ります。そして外にいるゾンビたちをなくします。そして将校様が経験した情熱あふれる青春のように。私もKA資格の所持者としてゾンビたちをなくします。」
将校は言葉が詰まった。青年の目は真剣だった。彼に将校はうなずいた。こいつは、本気だ。真面目な奴だ。
ふぅ、久しぶりにこんな奴も試験を受けることになったな。
将校は鼻をすするっとかいた。目を閉じた。そして厳しく言った。
「入れ」
「え?」
「入れと言った。試験を受けなさい。先ほど、君を阻んだ私の無礼を許してくれ。さあ、行け! 青年よ!」
「... イェーイ!」
LV1の青年は力強く答えた。将校はにっこり笑った。実に気に入った青年だ。いつか後で大きなことをするかもしれない。
LV1の青年は、訓練場の中に入所しようとした。 その時、将校は立ちはだかった。
「君の名前は?」
「あ、はい…」
青年は灸を据えた。なんだ?名前は教えたくないのか?
「私の名前は…」
「...?」
「.... 『
「どういうことだ。それが君の名前か」
「はい」
「.. ステータスをつけてみなさい。」
「え?それはちょっと…」
「つけてごらん」
そして青年がステータスを開けた。他の人も見られるように。そうするとその青年の名前は本当に「永遠の香水」だった。
将校は顔をしかめた。
『こいつは名前がなんでこうなんだ?』
『永遠の香水』という青年は、すぐに気まずそうなのか、後頭部を掻きながら言った。
「まあ、そろそろ失礼します」
「... あぁ。」
永遠の香水はそのように訓練場に入室した。 そしてしばらくして、その青年はゾンビのサンプル10個を持って将校のところに戻ってきた。
レベルは3になったのまま。
将校はゾンビのサンプルを受け取りながら、手に持った秒時計の時間を確認した。9分21秒。
新記録だ。
20年の歴史上、少なくとも1時間以上かかるLV1試験場で、9分でゾンビサンプル10個を手に入れてきた。
「もう2段階ですよね? 私は先に2段階訓練場に入室します。」
「あ、あれ?ちょっと待って」
将校はつばをごくりと飲み込んだ。
なにこれ。
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