第1話 恋愛依存のアホ勇者と尻神様
ここは――尻神村。
村の中心には、でっぷり丸い桃尻の石像がそびえ立ち、村人たちは毎朝こう祈る。
「今日も良いぷりケツでありますように。」
そんな平和な村で、事件は起きた。
勇者――いや、S級メンヘラ・桃尻 刹那(ももじり せつな)がまたやらかしたのだ。あろうことか、体の相性「伝説級」、優しさレベル「人間国宝」の剣士(桃太ロウ)に、未読スルーを理由に、「別れたい」なんて自爆呪文を唱えてしまったのである。
「もう飽きられたんだ...」、「魔女っ子とイチャついてるに違いない!」と不覚にも
妄想の蟻地獄にはまってしまった……。
(謎の声)「勇者失格じゃろそれ!?神話級にアホじゃ!!」
元彼の槍使いとの関係も、この呪文で本当に終わっている……。
「尻神様~~!!!どうか私をお救いください~~!!!(泣)」
絶望と不安、この世の終わりの恐怖に刹那は耳を塞いだ。
それはまさに、ムンクの「叫び」。
すると完全に機能停止した刹那の前で桃尻の石像がぱっくりと割れた。
そこに現れたのは――
三等身の小さな体に、ふわりとピンクのバレリーナ服をまとった奇妙な神様。
つやつやの白ひげをたくわえた顔はにこやかで、頭のてっぺんにはまるで桃尻のような大きな桃がどっしりと乗っている。そのさらに上には、きらめく金色の輪がゆらゆらと浮かび、神々しさを演出していた。
ふっくらした体を包むチュチュの裾からは、短い足にぴったりのバレエシューズ。
その全身からはふわりと甘い桃の香りが漂い、思わず深呼吸したくなる。
どこかおかしいのに、なぜかありがたさがにじみ出る――それが、尻神様のご尊顔であった。
「ふむ……またお主か、メンヘラ勇者よ。久しぶりに来たと思ったらギャーギャーと騒ぎおって。メンヘラはみな、妄想とネガティブの迷宮に囚われるもの。
だが安心せい、超めんどくさいが、わし、尻神様が導いてやろう。ぷりケツを捧げよ~~!」
こうして――
刹那の「メンヘラの、メンヘラによる、メンヘラのための物語」が幕を開けたのである。
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