第3話 変化

 仕事を終える。会社の歯車として何者にもなれない自分に嫌気が差している。

 家に着いた瞬間、疲労で眠りについた。

 目を覚ますと知らない天井があった。体を起こし、周囲を見回しても見覚えのない場所だ。

 夢だろうか。触覚や感覚は現実と変わらないことを確認する。

 寝ている間に何かに巻き込まれたらしい。周囲を冷静に観察する。家具の装飾から中流階級程度の部屋であることは分かった。

 また、机の中から家主と思われる日記が出てきたが文字を読むことができない。机にはほこりが積もっており、人の出入りはあまり無いようだ。

 異世界へ飛ばされたと悟った。

 飛んだ先が安全地帯でよかったと己の幸運に感謝した。

 しかし、元の世界に帰る手段を探さなくてはならないと思った。

 睡眠によって帰還できるのではないかと思い、再び眠りについた。

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