被害者資料六 北島研究員へのインタビュー

 当インタビューは、北島研究員が2ヵ月間の療養を終えたあと、永見恵子さんへ行ったインタビューについて調査したものとなります。


※注意 以下のインタビュー資料を閲覧する際に精神的負担が感じられた場合、直ちに閲覧を中止し精神療養科へ連絡をお願いいたします。


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インタビュー日:2018年4月20日

インタビュアー:小之原研究員

対象者:北島研究員


小之原:音声記録を開始します。早速ですが簡単に自己紹介の程よろしくお願いします。


北島:北島堅人。29歳。敷島研究所研究員。血液型はA型。精神汚染耐性はK。

以上です。


小之原:ありがとうございます。それでは、当時のインタビューに関して、音声記録が残っていない箇所の概要を思い出せる範囲で結構ですので教えてください。


北島:えっと……永見さんが意識を失った後ですよね。永見さんが倒れた後に、彼女が言及したドアにもう一度視線を向けたんです。そこには誰もいなかったし、開いていたと思っていたドアは閉まっていました。私は永見さんを寝かせたあと、ドアを開けてみたんです。まあ、当然何もなかったんですけど、その直後に意識を失っているはずの永見さんが何か言い始めたんです。意味不明な単語の羅列だったんですが、確か途中で「シカイ」という単語が頻繁に出てきていたと思います。その後、永見さんがいきなり起き上がって、うしろを振り返ったんです。ちょうどうしろには僕がいましたので、彼女と目が合ったんです。いえ……目が合ったというか、彼女には目がなかったんです。でも目が合っているような気がしたというか……うまく表現できません。


小之原:被害者資料三 にある大崎美由さんと同じ状態だったということですか?


北島:ええ、そうです。全くその通りで、目があるはずの部分には平たい皮膚しかなかったんです。それで、起き上がった永見さんは数秒後にはまた意識を失いました。まるで……何かに乗っ取られているような様子でした。


小之原:「シカイ」は、現在調査中の「視怪」と同一のものと考えていいでしょうね。北島さんはこれ以降のことは思い出せますか?


北島:そうですね……(15秒間沈黙)……すみません、これ以降は気を失ってしまったので思い出せないです。


小之原:了解です。面談室で倒れている二人を私が発見した時、北島さんがなにかずっと呟いていたんですが、それについても記憶が無いですか?


北島:僕が何か……? すみません、思い出せないです。具体的にどのようなことを言っていたかわかりますか?


小之原:「振り返るな、振り返るな」と何度も。


(直後、北島研究員は何か思い出したように目を見開いた後、小之原研究員がひとつ瞬きをした瞬間に北島研究員から両眼球を認識できなくなる)


小之原:北島さん! 顔を机に伏せてください!


(北島研究員は指示通りにする。小之原研究員は立ち上がり、北島研究員の座っている椅子を彼が座ったまま壁まで引き下げる)


小之原:大丈夫です。なんとなくわかりました。以上でインタビューを終了します。音声記録を終了します。


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 インタビューに関わった2人は軽度の精神汚染が見られましたが、自然回復しました。以降、「視怪」に関する事案について、小之原研究員を管理担当に配属しました。

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