第2話 掃除屋
翌朝。部屋のインターホンが鳴ったのでモニターを覗くと…なぜか彼女が立っている。状況が理解できないが一旦出なければ申し訳ない。今は朝の8時。おそらくこれから大学に向かうことだろう。
「はい…。」
「!…あのっこれっ!依頼料!ポストに入れるか迷ったんですけど、決して軽い金額ではないのでさすがに手渡しの方が良いかと…。」
「!?…あぁ、いいですよ。自分で持っていてください。昨日はこちらから拒否させていただいたわけですし…。」
…あ、しまった。お断りのつもりが、拒否と口走ってしまった。
「き…拒否?」
彼女の表情がサーッと曇る。申し訳なさと混乱で何が何だかわからなかったが、とりあえず依頼料は断らせていただいた。
その日の夜。とあるバイブが動く。…夜の俺には秘密がある。
ー依頼内容ー
依頼主:匿名
依頼先:~~~
料金:\150,000
と書かれているメール画面。このアプリ、GarTalkは匿名でチャットができ、ログや履歴にも残らず15~30日でトーク内容を削除できる秘匿性チャットアプリである。
そう、俺には…殺し屋:掃除屋・佐々木の一面がある。
とある廃工場。グレーのスーツに身を包む中太りの男と黒ずくめの男がいた。
「ケン…てめえ掃除屋:佐々木って知ってっか?」
「……。」
「ッフン。」
男たちは不穏な笑みを浮かべながら拳銃を握りしめ、廃工場に入って行った。
時刻は夜の11時。その頃佐々木一は…
「…行ってきます。親父さん。」
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