第18話 DO IT YOURSELF2
「さて、カットだが『丸のこ』と『チェーンソー』を使う。」
「おおー!今度の道具も強そうなのだ。」
「今回は千歯扱き(せんばこき)に使う板を作るからそんなに長さはいらないな。」
俺は図面を見て、横30センチ、縦30センチの正方形になる様に丸太に印を付ける。その印に合わせてチェーンソーでカットしていく。
「すごい、こんな短時間で木の加工ができるとは、そのチェーンソーはすごいな。しかもカッコいい!!」
「やってみるか?」
「えっ!いいのか?」
「これから色々な道具を作っていく上で一人だけが使えるより、2人が使えた方が効率もいいからな。」
「やった!!早く早く教えてくれ。」
「そんなに慌てなくってもちゃんと教えるよ。」
子供のようにせがむサーヤにやれやれといった感じで壮真はそれに答えた。
使い方を教えてもらって早速やってみるサーヤ。
「よし!スイッチを入れるぞ。」
サーヤはグリップにあるスイッチをゆっくり握っていく。
ぎゅいいいいいいーーーん!とチェーンソーが動き始め刃が回転していく。
「おおお!動いたのだ。しっ!振動がすごいのだ。」
「ゆっくりでいいから、印付けてるところに刃を少しずつ当てていくといい。」
「わかったのだ。」
壮真の指示通りにチェーンソーを操り木を切っていくサーヤ。
ゴトッ!と音がして木材が落ちチェーンソーが止まる。
「ふーーーー・・・・、気持ちいいのだ。なんだこの高揚感は!剣で物を切ることはあるがこのような大きい物体を真っ二つにする快感はすごいな!」
「わかるわかる、なんか気持ちいいよな。大きい物体を切断するって。じゃあ次はこの丸のこで切り分けます。」
壮真は丸のこを手にし先ほどサーヤが切った塊を厚さ2センチぐらいの板にする。
「ほう、それはギザギザの刃が高速で回転して切るのだな。」
「こいつは勢いがすごいから扱いが難しいんだ。よしこれで板ができた。」
壮真の手には横30センチ縦5センチ厚さ2センチの板があった。
「その板をどうするのだ?」
「この板に、この釘を櫛みたいに等間隔に打ち付ける。」
そう言って、トンカチで釘を等間隔に打ち始める。
「トンカチなら使ったことあるぞ。」
「じゃあやってもらおうかな?俺はこっちで固定する台を作るために木材を削るから。」
「任された!」
「さて、残りの作業をしますか。」
サーヤにトンカチを渡し、丸太のところに行く壮真、その後静かな森にはチェーンソーの激しい音とトンカチで釘をたたくの一定のリズムが響き渡っていた。しばらくして・・・
「できた!」
「こっちも切り出しが終わった。」
作業が同時に終わり、サーヤのできを見に行く壮真
「おお。うまいじゃないか。ちゃんと均等に釘が打ち付けている。」
「そうだろ。結構器用なのだ。しかし何かを作るって楽しいな。」
「おっ!DIYの良さに気ついてくれたか?」
「うむ、久しぶりに集中して作業をしたぞ。それでこの道具はどうするものなのだ?」
「そういえばそこを説明してなかったな。これは米の稲穂からもみを取る装置だ。」
そう言って壮真はこの前の探索で採ってきた稲穂を取り出す。
「このように稲穂を釘でできた櫛に通すと・・・」
釘でできた櫛に稲穂を通す壮真、すると、櫛の間から小さい籾が落ちていく。
「おお、どんどん実が取れるぞ。なるほどこうやって使う物なのか。」
「実際は俺が切り出した木材を使って台を作ってこの櫛をを上向きに設置して完成だ。」
「壮真殿はすごいな。私が一人だったらすぐに死んでいただろうな。壮真殿には本当に感謝しかない。」
「それを言ううなら俺も感謝だよ。」
「なぜだ?私なんか、むやみやたらにスキルをぶっぱなしす、タダ飯くらいだぞ。」
「自分のことをそんなに卑下しなくても・・・、まあ、俺の中でサバイバルって孤独との闘いなんだよな。仲間もいない何もない状態でどう生き延びるかをよく考えてた。けどやっぱりそれは頭の中での空想だったんだなって、実際にこうなってみてわかった。俺は多分一人でも何とかして生き延びたと思う。けどやっぱり何かをやってもひとりで喜んでひとりで悲しんで、ひとりで怒っても長くは続かない、多分精神が先に駄目になると思う。でも、ご飯を食べて美味しいと言ってくれ、初めて見るものに感動してくれて、そしてスキルをぶっぱなし1日動けないで迷惑をかける様な人が一緒にいることがこんなに楽しくってやる気が出るとは思わなかった。だから、礼を言うのはこっちだよ。」
「本当か?迷惑だと思ってないか?」
「思ってないよ。だからこれからもよろしくな・・・サーヤ。」
「おお!初めて名前を呼んでくれたな。なんか仲間になったって感じでいいな。これからもよろしくな壮真殿。」
「ああよろしく、ただし、スキルのぶっぱなしは気を付けてくれよ。」
「わかっている、なるべくしない様にするよ。」
「そうしてくれよ。よしそろそろお腹すいたな、じゃあ・・・飯ごはんにするか?」
「やったーー!ごはんだーーーー!」
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