第2話 出会う二人
「ふー。島の海岸側はこうなっていたのか。」
洞窟を出てとりあえず東に見える海を目指してまっすぐ進んでみた。海までの道のりは30分ぐらいで着いた。
その道中、注意をしていろいろな生き物を観察してきたが特に危険な生き物はいないようだった。
「まあ、昼間寝ている生物とかもいるようだし夜は違うかもな。海の生き物はどうだろう?」
壮真が海の近くへと行き海を観察する。海は澄んでいてちらほら生き物が泳いでいるのが見える。
「素早くてよくわからないけど何か入るみたいだな。貝とかはいないかな?」
今度は岸壁付近に移動する。そこでもよく観察するとそこには岩に張り着いた黒色の何かがあった。
「これは貝なのか?カキとかそんな感じの貝かな?」
そう思い壮真はそこいらに落ちていた木の棒を拾い黒い物体をつついた。
その瞬間・・・
バキッ!!!!!
貝が割れて中から現れた鋭い牙が木の枝をかみ砕いた!
「うおっ!!!!」
思わず持っていた某を放り投げその場へへたり込む。
「まじかよ!やばい生き物だった!海!怖っ!」
だいぶ心がくじけてしまったので洞窟のほうへ戻ることにした。
洞窟へもう少しというところでいきなり、
「そこのお前!私をどうしようというのだ!!」
前方からから怒声が飛んだ。
「うわっ!?誰!?」
声が聞こえた方を向くと銀髪の少女が剣を突きつけていた。鎧をまとい、凛とした瞳でこちらを睨んでいる。
「えーとどちらさんですか?」
壮真はとりあえず両手を挙げて後ずさる。少女は剣を構えたまま、じりじりと距離を詰めてくる。
「貴様、私の部屋に侵入したな!どうしてこんなところに連れてきた!」
「いやいや!俺も連れてこられて驚いているんだ!」
「黙れ!我が名はサーヤ・ロコック、ロコック王国の女騎士!かわいいものは正義だ!貴様のような汚い汚物は切り捨てる!」
「なんだ、ただコスプレ女か。そうか、わかったぞ素人参加型のドッキリか!」
どこかに絶対カメラがあると考え安心し、手をおろして近づこうとすると・・・
「近づくな!!!」
サーヤが持っていた剣が振り下ろされ剣先が地面に触れた瞬間・・・
どかああああああああああああーーん!!!
すさまじい爆音が響き壮真の足元には某バトル漫画で某大きなサルになる人が手から出した光の玉が地面にぶつかった時みたいな穴が開いていた。
「えええええええええええ!!!!!」
(本物!!!剣は本物!てかその細い剣でどうやってこんな穴が開くんだ??????)
壮真が驚き腰を抜かして座り込んでいたその時、煙で見えなかったサーヤが姿を現した。
その姿はうつ伏せで倒れこんでいた。
「ぐっ!しまった!全力でスキルを叩き込んでしまった!もう動けない!このまま辱めを受けるぐらいなら!くっ!ころせ!!」
「本物の『クッコロ』さんだぁ!!わーい!!やっぱりっ『クッコロ』さんはいるんだ―!って!現実逃避をしている場合じゃねえ!」
(考えろ!まず状況を確認するんだ!寝て起きたら部屋が洞窟で海が牙で女騎士が出てきてドカーンでクッコロ!・・・よし!わからん!)
とりあえず壮真は考えるのをあきらめ、直接聞いてみることにした。
「まあとりあえず!!めんどくせーーー!!」
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「・・・・・・という分けで俺もどうしてここにいるのか、そもそもここも何処なのかわからないんだよ。っていつまで動けないんだ?」
何とか話を聞いてもらえるところまでこぎつけ説明をした壮真はとりあえずサーヤを心配した。
「ふん!すぐ動けるぞ!どうせそうやって動けないのを確認して、私にあんな事やこんな事をするのだろう!!!嗚呼!私はこのまま名も知らないやつに辱めを受けるのか!!!くっ!ころせ!」
「いやいや!しないって!ってそうか、まだ自己紹介していなかったっけ?俺は壮真、田中壮真だ!」
「貴様家名があるのか!貴族か?何処の国の貴族だ!」
「貴族じゃないって!俺の国、日本って言うんだけど聞いたことないか?そこでは全員家名があるんだよ。」
「なんだと!お前の国は変わっているな。」
「変わってないって!」そういいながら壮真はポケットからスマホを取り出し眺める。
「9時か、まだ1時間しか経ってないのか・・・・電波も来てないか・・・・」壮真的には半日すぎててもおかしくないほど濃密な時間だった。
「なんだそれは!その黒い物体で私に何をしようというのだ!私はどんな仕打ちを受けようとも絶対に屈しないぞ!さあ!やれ!」
「何もしねぇよ!これはスマホと言って、遠くの人と話したり写真を問ったりするものだよ。」
「ほうほう!まったく意味が分からん!」
「まあ、そうだろうね!」
「とりあえず、どうしようかな?腹減ってきたな。飯食うか・・・・」
「なに!飯があるのか!!!」
「まあ、朝食で食べていた携帯食料が山ほど、食うか?」
「ふん!私のような高貴なものが!施しなどうけるものか!」
「そうか、じゃあ俺のぶ「だがしかし!おぬしがどうしても私に食べてほしいと願うなら食べてやらんこともないぞ」んだけ・・・・・」
「お前本当に残念な奴だな・・・・」
壮真は聞こえないようにつぶやきリュックから携帯食料を出した。
「なあ、結局いつまで動けないんだ?」
「ボソッ・・・1日・・・・」
「えっ!なんだって?」
「あと1日は動けん!さあ煮るなり焼くなり好きにしろ!」
顔をそむけているが、耳が真っ赤だ。
壮真はパッケージに「高カロリー・完全栄養食」と書かれている携帯食を取り出し包装をはがし、サーヤの顔の前に差し出す。
「おい、こっち向け!」
「なんだ、そのっ!むぐっ!!!むぐむぐもぐもぐごっくん!うまああああああああああああああい!!!!!!なんだこれは!!何を食べたのだ!!!!」
「うまいよなー!カ〇リーメ〇ト。朝食はいつもこれだ。携帯できるし長期保存もできる。栄養もあり高カロリー。」
「なんと!長期保存もできるのか?遠征などでこれがあればあのまずい干し肉をかじる事もないではないか!!」
「干し肉食ったことないけど、うまくないのか?」
「私は苦手だな、塩っ辛いだけのかたい肉、スープに入れてやっと食べれる」
「もう一本食うか?」
「すまない、いただけるか?」
「ほらよ!」
壮真がもう一本差し出すとすぐさま口でくわえ「うまうま」といいながら食べだした。
「しかしここは何処なんだろうな?見たこともない生き物ばかりで異世界にでも来たのかな?」
「ん?ここにいる生き物は私の国では一般的な生き物ばかりだぞ?」
「えっ!そうなの?」
「うむ、例えばおぬしの前を通っている毛むくじゃらの生き物はムームーじゃ。草しか食べないおとなしい生き物だ。」
「ほんとだ、全身むらさき色の長い毛でおおわれている。色はすごいがおとなしいのか。」
「よほどのことがない限り怒らないぞ、しかも奴の出す乳はうまい!」
「へーこっちでいう牛みたいなものか。」
「そして、わたしの上で回りながら飛んでいるのはチャーキー、弱って道で倒れている人が死んだ瞬間に襲い掛かるという鳥だ。」
「その説明が正しいのなら、お前死にそうだと思われているぞ。」
「なぬ!!!くそー!あのバカ鳥めーー!!!今度焼いて食ってやる!!!」
「うまいのか?」
「いやあんまり旨くない・・・」
「じゃあ食うなよ!!!・・・ほんとお前いろいろと残念だな・・・・」
「そんなことより私の部屋がある洞窟のほうが知らない生き物ばかりだったぞ!」
「えっ!!どんな?」
「なんか黒くてでかくてうほ!うほ!って言って木に登ってた。」
「それはゴリラか?」
「あと、黄色と黒の縞模様の動物がいたな!なかなかかっこよかったぞ!」
「おいおい!虎かよ!あぶねー!ということはこっちは異世界の生物がいて、そっち側は地球の生物がいるのか?しかも虎がいるってことはこっち側も危険な生物がいるのか?そういえばあの貝もかなり危なかったな!」
サーヤと壮真の話を合わせるとこの島は中央に山があってソウマの洞窟がある側は異世界の生物が、サーヤの洞窟がある側は地球の生物が生息しているみたいだ。厳密にいえばまだ西と東しか見ていないので北と南も調べないとと思った。
「ところでサーヤさん。」
「なんだ。」
「あと1日動けないのであればこれからどうするんだ?さすがに俺もここで野宿はイヤだぞ。」
「ふん!私はここで動けなくても一向にかまわんぞ!」
「そうか、じゃあお「でもおぬしがどうしてもって言ううなら私を連れて行っても構わんぞ!」れは・・・」
「ほんと残念女騎士だな・・・・」
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