第2話 民話系
コロコロっと山道を頭が転がる音がした。
コロコロ
何度も何度も
「だれだ」
1人の青年がその音の方向にライトをつけるとそこには真っ赤な顔をしただるまがいた。
山の近くにいる子どもがおじいちゃんにこの音について聞いてみた。
「なんでこんな音がするの?」
「それはね」
1拍置いておじいちゃんはこう返した。
「1人の青年がこの村で迫害されたからさ」
「へえじゃあいつの話なの?」
「それはね100年も1000年も昔の話さ」
「じゃあなんでその人はだるま顔なの?」
「それはね怒っているからさ」
「へえじゃあなんでおじいちゃんはそんなことを知っているの?」
「そっそっ」
突然おじいちゃんが壊れたようなことばを言う。
「どうしたのおじいちゃん?」
心配そうに子どもは覗く
「はっはっなんてな冗談じゃ怖かったろ?」
「うん怖かった」
「はっはっそうじゃろう」
そういっておじいちゃんはこどもの頭を撫でる。
撫でている手が止まった。
この子は……だれの子だっただろうか
わからないでもそもそもだるま顔にはこんな伝承聞いたことないが
他の妖怪も
薄汚れた記憶の中がおぼろげになっていく。
そして、次の朝おじいちゃんの死体が見つかった。
コロコロっと山道を頭が転がる音がした。
コロコロ
何度も何度も
「だれだ」
1人の青年がその音の方向にライトをつけるとそこには真っ赤な顔をしただるまがいた。
その顔はとある村のおじいちゃんにそっくりな顔をしていた。
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