何かが決定的におかしいと分かっていながら、あくびをしながら日常をこなすケイと、静かな刺で現実を突いてくるミカ。二人の会話のテンポが軽やかなのに、そこに滲む格差と閉塞感がじわじわ心に残ります。「平均」の側に立つこと、何も選ばないでいることが、本当に安全なのか。橋のこちら側かあちら側かを問われるような感覚があり、読後には、自分ならどこに立つだろうと考えさせられる一篇でした。