第36話 『メイド服を着ながらの音読会』オンステージ
《数週間前 図書準備室》
「何を、藍ちゃんとチチクリ合ってるし。建宮っち! そんなに藍ちゃんのデカお乳が好きなんだし?」
「アホ! 大きい胸の幼馴染みが嫌いな男なんているわけないだろうが!」
「そ、そんな。ゆー君。私のおっぱいが大好きなんて、恥ずかしいよ」
「むき~! 何、またイチャイチャしてるし〜! ウチも交ぜてほしいし〜!」
「や、止めろ! 七宮~! 俺に後ろから抱き付くんじゃない! 棚にある本が落ちんだろう」
ガタッ!
「ん? 何だこの古い本」
「嫌だし。ウチともイチャイチャしてほしいんですけど……て! なんで古い本なんて持ってるし。建宮っち?」
「あ! こら! 奪い取ろうとするな。七宮……白紙ばっかりだな。何だ?……白蛇の玩具で叩かれたら……丸一日メイドにな~れ!……」
「へ? どうしたの?……タイトルは旧校舎の特級呪物? "メイド服を着たいのよ呪い"特集♡何それ? ゆー君」
「いや、棚から落ちて来たんだけど。どうせ昔の在校生の
あの時は、そんなアホな話があるかと思っていたが………
《文芸部 部室》
「くそぉぉ! なんで、今はこんなにメイド服を着たい衝動に駆られているんだ? 俺はあぁぁ!! 旧校舎の七不思議て本当にあったのかよ!!」
この意味の分からん呪いを解く為に、1度は逃走を図った秋月部長が居る文芸部へとやって来た。
「そう。それは良かったわね。じゃあ、はい。超ミニスカメイド服よ。雪乃に頼んで建宮君様に特注で作ってもらったわ。良かったわね。私から逃走を図った建宮君」
うっ! めちゃくちゃ怒ってる……いや、イライラしてるのか? 俺が逃げた後に何かあったのか?
「全く! こそこそしてたと思ったら、2人で美味しい屋台の出し物を食べる順番を話し合っていたですって? 勘違いして、雪乃と華を呼んだせいで私が怒られてしまったわ」
……なんかはあったみたいだな。そして、秋月部長から手渡されたメイド服は。
「やった! 超ミニスカートのメイド服ですね。ありがとうございます! 秋月部長!」
違う! そうじゃない! 抵抗しろよ。俺! くそおぉ!! なんで俺ばっかりが黎明高校の七不思議に引っ掛かってるんだよ。
「わ~! 素敵で良かったし。建宮っち……なんか呪いかけちゃってごめんだし」
「スマホもビデオカメラも、何故か使えなくなくなって記録できないのが残念ですー……うぅぅ」
「私達は超ロングスカートだから安心してね。ゆー君」
七宮、白鳥さん、藍の文芸部3人娘達は、トンキで買ったメイド服を着ている。
元が美少女達な為、凄く似合っている。
「ねぇ? なんで僕まで着替えるの? しかもこんなスケスケのメイド服なんて聞いてないんだけど!」
「蘭々も早く着替えて下さいね~!」
「……元カノの私が居るのに、静華ちゃんとイチャイチャしていた罰だよ。蘭」
「蘭君。凄く似合っています!!」
……少し離れた場所で。親友の蘭がスケスケのメイド服に生着替えさせられている。
アイツ。午前中の演劇までやったのに、直ぐに文芸部の部室まで来て。文芸部の出し物まで手伝ってくれるって、天使か?
「……駄目だ。超ミニスカートメイド服を着たくて、身体が
「ちょっ! 建宮っち! 何、いきなり脱ぎ出してるんだし?!……つうか。建宮っち、
「……お肌もツルツルで羨ましいですね」
「ゆー君は真なるマッサージ師を目指しているからね。健康にも気を遣っているんだよ」
文芸部3人娘がなにか言っているが。そんな事はどうでも良い。今は……今は目の前にある素敵なミニスカートメイド服を早く着こなしたいだけなんだ。
「ハァ……ハァ……素敵すぎるぜ。メイド服は……なにかに変な性癖のツボに目覚めそうだぜ!」
かつてない程にメイド服に興味が湧いて来る。これが"メイド服を着たいのよ呪い"特集♡ってやつなのかーー!
「……やるぞ。皆! 『メイド服を着ながらの音読会』をメイド服を着こなしながら、絶対に成功されるんだ!」
「……建宮っち。スタイル良すぎ出し。何でそんなに綺麗な身体してるん?」
「建宮君はガチガチの健康オタクですから……凄い鍛えてますし」
「ゆ、ゆー君がかつてない程に燃えてる?!」
「皆様。お待たせしましたわ! 今日の朗読をさせて頂く建宮と申します」
「「「口調もメイド口調になってる?」」」
「わ~! 綺麗なメイドさん。楽しみ~!」
「可愛い人達ばっかり~!」
「お肌綺麗な子が居るわね。 モデルさんかしら?」
「アハハハ!! 何だその格好はゆーちゃん!………おいおい。若い頃のママそっくりじゃねか? 可愛い過ぎだろう。俺の妻と子供達はよう」
「や、やだわ。パパったら。本当に私と子供達の事が大好きなんですから」
「……それで『メイド服を着ながらの音読会』を始めさせて頂きます。つれづれなるままに~」
その後、調子に乗った俺は他の絵本の朗読も担当したりして、文芸部の『メイド服を着ながらの音読会』は、ウチのクラスの演劇同様に大成功を納めたらしい。
「……メイド服って最高なんだな。今度から集め始めるしかないの?」
そして、俺は新たな性癖と趣味に目覚める事ができたのだった。
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