軽快な語りとテンポの良さが心地よく、日常の中に小さな不思議が混ざる瞬間が楽しい作品でした。巽さんの押しの強さと、巨大ラジカセを運ぶ主人公のぼやきから立ち上がる雰囲気が、どこか青春のいたずらめいた空気をまとっています。続きを想像させる余白が、読み終わってもニヤリとしてしまう掌編でした。