2日目
調査2日目 2021年11月18日
地方ニュース 電子版(続報)
続報・「ひとり鬼遊び」事件、被害者は特定匿名コミュニティの参加者か
集団暴行事件(通称:「ひとり鬼遊び」事件)について、警察の捜査により、被害者らが事件の前後で特定の匿名掲示板やSNSコミュニティに出入りしていたことが判明した。警察は、これらのコミュニティが単なる情報交換の場ではなく、特定のルールや場所を指示し、儀式の失敗者を意図的に誘導してい可能性を危惧し、被害者らが出入りしていたコミュニティのアカウント凍結が進められている。しかし、同様の情報が異なるプラットフォームに次々と拡散されている。
◇
掲示板スレッド:オカルト・奇譚
急募、ひとり◯◯◯の儀式について(Part 2)
カテゴリー: 危険な儀式・現代呪術
タイトル: 「ひとり鬼遊び」儀式に関する客観的事実の整理と情報提供の呼びかけ
投稿者:Akari . T 投稿日時: 2021年11月18日 18:17
コメントでの情報提供ありがとうございます。
集団暴行事件について相次いで報道されています。被害者全員が、匿名掲示板等で流布されていた「ひとり鬼遊び」という儀式を行っていたことが確認されています。
以下に、現時点で判明している客観的な事実を整理し、広く情報提供を呼びかけます。
被害者の共通点:
全員がSNS上で強い自己否定の感情を発信していた。
儀式に贄(依り代)として使用された物品は、ひとりかくれんぼ儀式のような人形や髪の毛ではなく、個人的な「裏切り」「失敗」といった後悔の念に深く結びついた物品であった。
儀式失敗後、現実の人間関係で「裏切り者」といった根も葉もない噂を立てられ、社会的に孤立が始まったり、「尊厳」を奪われるような傷ましい目に遭っている。
儀式の構造:
儀式は「かくれんぼ」「鬼ごっこ」「かごめかごめ」の三番勝負であり、2敗すると連敗のペナルティを受ける。
求められる情報:
儀式の連敗ペナルティの具体的な内容。
現在、儀式が進行中、または失敗により被害を受けている方の情報。
情報提供は匿名で構いません。どうかご協力をお願いいたします。
◇
コメント欄 (計 7件)
No. 7. ユーザー名: 通りすがり 投稿日時: 2021年11月18日 18:28
コメント本文:これ、やばいな。これ、都市伝説レベルじゃなくてガチっぽいじゃん。この儀式、どうやったら始められるの?(怖くてやらないけど)
No. 8. ユーザー名: 匿名A 投稿日時: 2021年11月18日 18:30 コメント本文: Akari.Tさんの整理コメ見て思ったんだけど、依代に個人的な「裏切り」「失敗」といった後悔の念に深く結びついた物品を選ぶのって辛いな。それを鬼として捕まえないといけないんだろ?
No. 9. ユーザー名: ログ収集家 投稿日時: 2021年11月18日 18:35
コメント本文: 匿名Aの言う通りだよ。ちなみに別のスレで見た情報だと、連敗のペナルティは「自己の最も秘匿したい弱み」をテーマにした公開処刑らしいぞ。
No. 10. ユーザー名: 呪いの子 投稿日時: 2021年11月18日 18:38
コメント本文: 儀式は「贄が一人でいなければならない」。これは絶対だ。Akari.T、貴様はそれに介入しようとしているのか?ルールを破るな。諦めろ。
No. 11. ユーザー名: Aoi 投稿日時: 2021年11月18日 20:50
コメント本文: Akari.Tさんの記事を見ました。実は、私、この「ひとり鬼遊び」の儀式を始めてしまいました。すでに1敗しました。次に負けたら、もう後がありません。ペナルティが怖いです。助けてください。
No. 12. ユーザー名: Akari . T 投稿日時: 2021年11月18日 20:55 コメント本文: Aoiさん。一刻を争います。プライベートメッセージで場所を指定してください。すぐに連絡させて頂きます。
No. 13. ユーザー名: Aoi 投稿日時: 2021年11月18日 21:05
コメント本文: Akari.Tさん……信じます。私のアパートに来てください。誰もいません。早く。
◇
ボイスメモ / 橘あかり 都内・Aoiのアパート居室
2021年11月18日 23:15:00
(ノイズ、橘あかりの落ち着いた声と、Aoiの震えた声が混じる)
Akari . T:「記録を開始します。Aoiさん、まず深呼吸をしてください」
Aoi:「(荒い息遣い)」
Akari . T:「儀式について整理しましょう。あなたが依り代にしたのは、去年の親友との『決別の手紙』ですね?」
Aoi:「はい」
Akari . T:「そして鬼遊びの儀式をはじめ、1回戦のかくれんぼに失敗して1敗した。これが昨夜のことですか?」
Aoi:「はい。間違いありません」
Akari . T:「さらに、1敗してからずっと、誰もいないはずなのに、憎悪の視線や嘲笑を感じている、ということでいいですか?」
Aoi:「はい……失敗後すぐに、誰かが私を裏切り者だと噂しているというメールやメッセージが届き始めて……」
Akari . T:「メールですか? それは現実にですか?」
Aoi:「いいえ。記録にはありません。でも……誰もそんなことを言っていないはずなのに、頭の中で、みんなが私を軽蔑している声が響くんです。まるで、私が裏切り者であることを、誰かが家中に響かせているみたいに……。特に、手紙の相手……親友の声が、一番酷くて……」
Akari . T:「……そうですか」
Aoi:「(声を震わせながら)もう、また次の勝負が始まってしまう。これに負けたら……」
Akari . T:「次の勝負は、 2回戦の鬼ごっこですね。開始時刻はわかりますか?」
Aoi:「はい。0時ちょうどです。そこから、『贄が夜明けまで逃げ切る』……がルールです。でも、贄は私自身。かくれんぼとは反対に私が逃げる側になります」
Akari . T:「儀式のルールを再確認しましょう。『人が二人以上いると、儀式は中断される』……ですよね」
Aoi:「はい」
Akari . T:「そして、中断を繰り返すと『敗北』扱いになってしまう」
Aoi:「……はい。一人でないと『勝利』はできません」
Akari . T:「わかりました。儀式が始まる前に私は部屋を出ます。これをあなたに渡します」
(ボイスレコーダーを手渡す動作音)
Akari . T:「これを電源を入れたまま隠しておいてください。儀式がどう進行するか記録するためです。それから……」
(ポケットから防犯ブザーを取り出す音)
Akari . T:「もし危険を感じたら、これを強く押してください。ブザーが鳴れば、すぐに駆けつける」
Aoi:「(かすれた声で)あ、りがとう、ございます」
Akari . T:「(ドアに向かいながら、冷静に)私はすぐ外の廊下にいます。必ず生きていて」
Aoi:「(涙声で)……はい」
(ドアが閉まる音、鍵がガチャリと閉まる重い音)
(Aoiのすすり泣きが微かに続く)
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