第25話 エルフと獣人

※ この作品は素人による拙い文章の空想創作物語です。



 ドラゴンを避けて私は外に出た。

 日は傾き始めていた。

 辺りが紅く染まる。


 何気に凱旋門の方に目をやると 檻の馬車が門を出る順番待ちなのか停車していた。

 

 中には10人程の女性達が鉄の手枷。足枷を付けられ。絶望的な表情で入っていた。


 絶望的な表情。

 私の元居た世界でも何度も経験がある。

 あの忘れても忘れられない嫌な感情。

 心がユラユラと蠢く。

 あぁ嫌だ!嫌だ!嫌だ!忘れたい!思い出すな!消えろ!私の心から消えてくれ!


 私はその馬車に歩み寄る。

 歳は30代前半から10代迄だろうか?

 みんな汚れてボロボロの服を着ている。

 匂いもする。

 蠅もたかっている。

 

 数人は耳先が尖っていた。これがエルフか?

 数人は犬の耳に腰から尾を生やしている。これが獣人か?


 初めてリアルに見るエルフと獣人に驚いた。


 中の女性達は無表情。上目遣いで私を見た。

 助けを求めても どうせ何も出来ないだろ!とでも言われているようだ。

 そんな目。

 絶望の目。

 私も経験した。


 近くの商店の男が話しかけてきた。


「なぁ!アンタがドラゴンを退治したのか?運ぶの見てたぜ凄いな!」


 私は男に聞いた。


「あの……この方達は?」


「あぁ奴隷サ……この後 売約した買い手の所に行くか 決まってない奴はオークションで売られる……アンタも欲しいのか?」


「……使用人として働くのですか?」


「運が良ければな!…そんな事 万にひとつも無いけどな!」


「本来はどうなるんですか?」


「慰み者。見世物。普通は狩りだな!狩られる対象者だ!俺も一度やった事あるが楽しいぜ!」


「この街の法とかは?」


「この国じゃ合法だぜ!みんな当り前の様に知ってるサ!」


「全員か?女も子供も?何も思わずに?」


「何を思うんだ?全員だよ全員!魔法省が率先してるし昔からだよ!」



 

 私は常に我慢してきた。

 私さえ堪えれば上手く行く。私さえ大人しくしていれば丸く収まる。私さえ…私さえ…。


 だから思考を変えた。

 私には関係無い。

 私にはどうでも良い。

 無視する。


 私と同じ気持ちを抱いている。

 私と同じ経験をしている者を見ると腹が立つ。

 まるで自分を見ているようだ。

 それ以上にそういう思いをさせている者を見ると…………。


 下等生物。下賤の者。汚らわしい。ゴミども。


 同じ空気を吸うのも嫌だ!


 病原菌は全て抹消しなければ!



 私は風魔法で檻の半分から上を切った。

 突然の出来事に驚く人々。

 私は彼女達の手枷と足枷も風魔法で切った。

 そこから降りろと顔で即す。

 何が起きたのかは彼女達にも理解がおぼつかない。

 私は繋がれた馬も自由にしてやると いななきをあげて凱旋門から走り抜けて行った。

 

 私は何気に足元を見ると彼女達はみな素足だ。

 私は金貨が入った袋を3つ。カバンから取り出し 3人の女性に渡した。


「これをみんなで分けろ」


 そこへ人身売買人が現れ現状に驚く。


「なんだぁコリャ!」


 私はその男が文句を言う前に風魔法で目から上を輪切りにした。

 民度の低い下等生物に言葉など要らない。

 女性達は小さく悲鳴をあげ驚いた。

 周りの街の住人達も驚きの声をあげた。


 すると私の右肩を鷲掴みする者がいた。

 




 


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