短い行ごとに置かれた言葉が、呼吸のようにゆっくりと胸に届く詩でした。「コトリ」という微かな音が、命の気配や心の目覚めを象徴していて、読んでいるうちに自分の内側にも耳を澄ませたくなります。人も自然も同じ朝に息づいているという感覚がやさしく広がり、言葉にならない想いまで包み込むような余韻が残る一篇でした。