第3話

望田「ここの院長とは知り合いで場を設けてもらいました」


広間を見渡す望田。


橘に目が留まる。


その後、太った男性に目が留まる。


望田「お前、なんで太ったんだ」


太った人「え??」


望田「なんで太ったんだって」


橘「え」


太った人「え、いや」


望田「どうせ甘いもんばっかり食べたんだろ」


太った人「え、いや」


静まる広間。


橘「...」


望田「...」


広間全体を見る望田。


望田「冗談です」


橘「...」  


静まる広間


望田「冗談って言えば良いんですか?」


橘「いやあんたが言ったんだろ」


小さく突っ込む橘。


望田「...」


  「人は何で出来ているか知っていますか」


橘「?」


望田「人は小さな小さな細胞で出来ています」


「言ってしまえば小さな小さな粒からできています」


橘「...」


広間「...」


女性のインカム「あまり過激な事はやめてください」


望田「はいはい」


橘「?」


望田「人は小さな小さな細胞からできています」


鞄から人形を取り出す望田。


その人形を力を入れてバラバラにする。


その人形は砂で出来ている。


橘「?」


望田「このように」


橘「...」


望田「なぜあなたたちはここにいるのでしょう」


  何かに悩んでいるのでしょう

 

  解決しないのでしょう


橘「...」  


望田「つらいんだと思います」


  何か一つの事に捉われたら、その事についてずっと考えてしまう


  しかし今隣に座っている人はその事は何も気にしていていないかもしれない


  「他の人は気にしないことを気にしているのかもしれない」


橘「...」


広間の人達「...」


望田「貴方たちは人を救えるんです」


橘「?」

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