居場所

東の大都会は人の顔が見えない

垂れ込めた空と硬く湿った道

「この人はどんなくらしを」しているのだろう

想像はすることは叶わない

シーンは秒を切る単位で進んでいく


ただ、私とは別世界であることは

五感に染み渡るように伝わる

本州の西の端では感じ得ない

しばらく忘れていた感覚を思い出す


大きな駅を超えると

新たな感覚が私を襲う

得たいのしれない声

騒ぐ若者

どこへ向かうのかわからない老人

突然の大粒に打たれながら

逃げ去るように駅へ加速する


陰と陽

どの世界にも

どの組織にも

そして誰でも持っている

陰に飲み込まれ、彷徨う私

居場所はどこにあるのだろう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る