第20話 レイテ沖大海戦勃発ス(いち)

整備も万全となった連合艦隊は柱島沖に停泊し、作戦開始を待ってた。


台湾各地では新鋭陸上攻撃機、鬼竜きりゅうが、

四基のジェットエンジンを装備し、爆弾10tを抱え待機。

隊長は野中五郎大佐。


台湾各地に点在する鬼竜部隊に無電で通信し、出撃を待ってた。


そこへ・・。


「新型陸攻部隊の諸君、ようやく諸君等の出番だ。

まずは米軍の根拠地、クラークフィールドを潰せ。

間違ってもマニラに落とすな!!」


東郷元帥の指令が新鋭旗艦信濃より下される。


そして・・・。


「聞いたか??野郎共!!

東郷の大元帥閣下の有難い出陣のお言葉を。!!

敵さんに貯めに貯めたブツを突っ込むぞ!!

野中一家の総出陣だ!!」


野中大佐のベランメイ調で出陣となる。


部下全員も「「「応!!!」」」と答え、指揮所から愛機にと散る。


指揮所には南無妙法蓮華経の幟とZ旗が立ち、(東郷元帥許可済)

指揮官機にもZ旗が靡いてる。


鬼竜は次々にエンジンを始動し、基地は轟音に包まれる。


基地上空は明け方前から震電が哨戒飛行を続けてる。

万一、離陸前に攻撃されれば地上で殲滅される。

電探部隊も前夜からスコープを血眼で見て警戒。

その甲斐あって、夜明け時に全機、離陸に成功。


一旦台湾上空で旋回しながら上昇し、高度13000mまで上昇。


鬼竜爆撃機は高度13000mを巡航速度700kmでクラークフィールドに進路を取る。


そして・・・。


空母打撃部隊もフィリピン沖に高速で侵入し、

戦闘機隊を同時に出撃。


戦闘機隊は電探を掠める為に低空で侵入。


米軍も初期の電探を開発出来てたので、迎撃スクランブルと叫び、

寝起きのパイロットは大慌てで戦闘機で駆け上る。


「回せ~~!!!」


新鋭戦闘機P51Aマスタングはクラークに配備されたばかりの新型機だ。

もちろんJAPのジェット機を倒せるとは思って無い。

本国技術部は総力を挙げジェット戦闘機の開発を急いでる。

それまでは現状のプロペラ機を活用するしか無い。

新型P51は時速650kmの快速機ではある。

敵を早く発見し、急降下攻撃をかければ何とか一矢を食わせる事も・・。


だが今は考えるより先に敵を迎え撃つ。


そう考え、必死に滑走してたが・・・。


JAPは払暁奇襲で俺をハメやがった・・・。


畜生・・・。


P51Aの名も無きパイロットは震電のミサイル攻撃で木端微塵となり散る。


艦載機震電は鬼竜攻撃隊が蒼空に侵入するまでクラーク基地や周辺の空軍を

抑え込み100機の鬼竜が侵入すると急上昇で空を駆け昇り護衛に戻る。


「進路〇〇度、高度13000m、野郎共!!全弾・・ッテ~~~!!」


野中の発信を聞き、全機が続々と爆弾ラックを開き、

多数の小型爆弾10tをクラークにバラ撒くと・・。


ヒュゥ~~・・・ズガガガ~~ン!!!


<<<ちゅど~~ん!!>>>


全弾命中しクラークフィールドは爆弾の嵐で粉々に吹き飛び、

一瞬で廃墟化し、二度と栄光の基地に戻る事は無かった。


「ッシャ!!攻撃完了。次の基地の為にマッハで(嘘)で台湾に帰って、

爆弾搭載するぞ!!震電隊の諸君、スマンが敵を蹴散らしておいてくれ。」


野中大佐は震電指揮官に礼を言うと急いで台湾にトンボ帰り。


1000tもの爆撃を食ったクラークフィールドは滑走路はボッコボコ。

司令部庁舎は瓦礫の山。

駐機してた銀翼は全て残骸・・・。

残るはひん曲がった鉄の残骸と瓦礫のみ。

重機も破壊されたので本国から取り寄せるしか無い。


防空壕から出て来たマッカーサーは真っ青になって、栄光の基地の残照を見てた。


そして本国に緊急無電を打つ。

「SOS!!SOS!!敵はフィリピン全土を空襲セリ。

フィリピン基地全土の作戦機は壊滅セリ!!」


そして再建不能と分かるとマニラを避けバターン半島に徒歩で離脱。

フィリピン各地に存在した多くの基地は鬼竜と艦載機の空襲で殲滅。

離陸に成功しても電探哨戒機月光に見つかり始末される。


空母赤城攻撃隊指揮官に昇進した坂井三郎、武藤金義両中尉は自慢の視力と、

月光の電探で一機残らず殲滅。

遁走する地上部隊には不思議と手出しはするなとの指令であったが。


マッカーサーや兵士は必死にバターン半島を目指す。

そこが彼等の墓所になるとも知らずに・・。




後書き


遂にフィリピン空襲です。

鬼竜はジェット爆撃機です。モデルは一式陸攻を4基のジェット装備と思って下さい。

次は海戦かな??(;^ω^)

短い話になったのを13:00《ひとさんまるまる》に投下します。

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