第11話 大元帥、大海戦終結ス!!
長い漆黒の夜も明け、大海戦もいよいよ終盤となって来た。
敵戦艦の大半は海没、もしくは浮かぶ残骸と化し、
空母艦隊は夜明けと共にグラマンF4F戦闘機で上空を哨戒。
そこへ・・。
ギュオォォォォ~~ンと言う爆音と共に零戦の編隊が急降下で
雲を突き抜け攻撃を開始!!
>電探と無電で誘導しました。
両翼に装備した15粍機銃各3門。計6門の破壊力は凄まじく、
グラマンの固い主翼を一撃で破壊。
一瞬で火だるまと化し、南洋の底深く消えて逝く。
だがグラマンも負けてたまるかと反撃はするのだが。。
「な・・なんだコリャ!!」
悲鳴を上げ次の瞬間火だるまとなる彼等は一機も落とせず、逆に壊滅に追い込まれて行く。
戦艦群もグラマン頑張れ~~と消火しながら声援を送るが、JAPの戦闘機も強い。
速度も100km以上速く、破壊力も大きい。
激戦は続くが、段々、星の国籍を付けた機は減って行き、
上空を乱舞するのはJAPの機ばかり。
残った機は退散し、本海戦は・・・負け。
ズタボロとなったウエストバージニア号は叶わぬと・・・。
白旗を掲げ戦闘中止命令を下し、機関停止し、主砲を下げ戦闘を止める。
東郷も敵の降伏と見て戦闘停止。>あくまでも停止であり中止では無い。
残ってるウエストバージニア号には沈んだ艦から引き揚げた生き残りの兵や士官で満載。
生き残りの駆逐艦も溺れてる同僚を救出。
東郷はキングスイングリッシュで敵に対し・・。
「Will you admit defeat?(敗北を認めるか?)」と短波放送で発すると・・。
「Yes・・・。」
とだけ返答があり、敵の全面降伏となった。
空母側にも通達が入り、逃げると戦艦の生き残りが危険と判断。
海面には多くの水死者が浮かんでおり、彼等を引き揚げねばならぬ。
生き残りの最高司令、ハルゼー中将は旗艦大和に白旗を掲げランチで接舷。
「私が現在の最高階級の生き残りのウィリアム・ハルゼー・ジュニアです。
アドミラルトーゴー閣下。」
「ウム、おいどんが東郷平八郎でごわす。ハルゼー君。負けを認めるな?」
「ハイ、完敗です。全ての作戦、技量。何もかも全てで負けました。
生き残った空母、ウエストバージニア号では勝負になりません。
武装解除しますので、どうか部下だけは助けて下さい。」
ハルゼーは土下座する勢いで東郷に頼んでる。
東郷も武人ではあるが鬼では無い。
「ウム、良かろう。空母の艦載機を我が空母に譲渡。
>テスト評価や生産状態調査の為です。
生き残った艦は武装解除の証として搭載弾丸を全て海に投棄すること。
乗員の救助と兵の遺骸に弾丸を抱かせて水葬はそちらで頼む。
以上の事で当軍の勝利とする。良かね??」
「・・・艦は・・・。」
「生き残った艦は帰国するのに使いなさい。」
自沈させられると思ってたハルゼーは感動した。
後に生きた伝説との闘いを本に描き、偉大なアドミラルトーゴーに心酔。
海戦の後始末が終わるとドンガラとなった空母群、
スクラップ寸前のウエストバージニアで真珠湾に帰港。
大統領には偉大なアドミラルトーゴーにボコ負けしましたと宣言。
武装解除して多くの戦訓と兵を守れたと自画自賛。
東郷は帰国途上、山本五十六と会話しながら・・。
「閣下、アレで良かったのですか?」
「ウム、敵の敵は味方となろう。
将来、ハルゼー君がアメリカ側の日本寄りとなろう。」
多くを語らず、月夜を眺めながら大和の甲板で飲み明かしていた。
兵士もアチラコチラで飲み明かし、戦勝を祝ってた。
後書き
ハルゼーは元々東郷を尊敬してましたが、本海戦で心酔します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます