第2話 消しバトに命を懸けに来てる
(あらすじ)
異世界転生した主人公、田中亮介(18)
大体のことが消しゴムバトルで決まる、意味不明な世界だった。
そして本日は六大陸それぞれの代表、全32人が集まるアマチュア大会の日である。
田中は受付を済ませ、木村とともに消しゴムバトルアリーナ略して消しアリへ行くのだった——
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「結局消しゴムはどれ選んだんだ?」
木村が僕に聞いてきた。
「 「神風」だよ。」
消しゴムとプラスチックを長期間、接させているとくっついてしまう”アレ”の原理を使った、カバーのついていない消しゴムの上下にプラスチック製の三角定規(角度が30°60°90°)をくっつけた消しゴムだ。
要するにスーパースピードタイプで、自滅しやすいということだ。
だから名称が「神風」なのである。
「またお前自滅して変な負け方しない?w」
そう、前大会の決勝で一回自滅し、そのまま流れをとられて負けている。
「まぁ自滅したところでそのあと捲ればいいじゃないか。」
「そうなんだーがんばれー(棒)」
こいつは僕を応援する気があるのか?
「いってくるわ、木村。」
「おう、いってらっしゃーい」
そして僕は会場へ歩き出す。
今回の初戦の相手は誰だか見ていないが、どうせ初戦だから勝てるだろう。
確か、受付は四階だ。
「こんにちは」
「こんにちは、アマチュア決勝大会へご参加の方ですね。」
「身分証明書の提示をお願いいたします。」
そういわれ、身分証明書を差し出す。
「田中様ですね、控室までご案内いたします。少々お待ちください。」
そして僕は控室まで案内された。
本当にこの世界は消しバトなんかにつくづく本気だな、と実感してしまう。
「試合開始は30分後です。それまで控室でお待ちください。」
「試合開始時刻の10分前にお呼びいたしますので、呼ばれましたら、所定の係員の指示に従って、行動してください。」
そうして、係員は出て行った。
まもなくして、係員が来て、10分前なので出場者待機場所へと案内された。
ほかの参加者もここに続々と集まり始めているようだ。
そこに、見慣れたあいつがいた。
「おーい田中ー」
「あ、木村ー」
木村と合流できた。
「田中は一回戦の対戦相手は誰だったんだ?」
...見るの忘れてた。
「だ、誰だっけなぁ?覚えてないなぁ?」
「お前絶対トーナメント表見てないだろ。」
ギクッ
「まぁ初戦だし~?多分勝てるし~?」
「一回戦のお前の相手は前大会のベスト4だぞ????」
...まずくないか???
「ま、まぁ? どうにかなるよ...た、多分。」
「大丈夫かよ...」
大丈夫じゃないよ!前大会ベスト4とか動揺するにきまってるだろ!
「ってかもうそろそろ時間じゃない?」
そういわれてからまもなくして、大会の運営スタッフが言った。
「えーいまから、一回戦に出場する選手は移動していただきます。」
「一回戦は、田中亮介様と森嶋 雛木様の対戦です。」
「今呼ばれた選手はこちらへお越しください。」
どうやら僕が呼ばれたようだ。
丁寧にも、木村は一応データキャラだから、情報を教えてくれる。
「
「あいつが使うのは主に重量タイプだから、お前の「神風」と相性が悪い。」
「重量差次第では、お前が一ターン二回行動をもらえるだろうけども...」
「田中、お前勝てるのか??」
一応、改造によって増えた重量、すなわち、改造量 が相手の改造量に比べて、10g以上の差がある場合、改造量の少ない方に、一ターンに、二回行動ができるというルールがある。
改造量も70g以内というルールもある。
要は、とにかく改造しまくればいいというわけではない。
僕の「神風」の改造量はちょうど34グラムほど。三角定規一個で17gほどである。
「まぁとりあえず行ってくるぜ。」
「あ、田中もう行くのか、いってらー」
そうして、僕は係員のところへ行った。
係員に、競技者出場場所の前まで案内され、あとは実況席の人が僕を呼ぶだけだ。
...緊張するな
そうして少し時間がたったのち、実況が会場に鳴り響いた。
「それでは、会場の皆様、間もなく選手が入場します!」
「まずは東ゲートから!」
「圧倒的な消しゴムの重量による高すぎる耐久力によってベスト4まで上り詰めた!今年は本気で勝ちに行く!!!」
「森嶋 雛木選手!!!!!」
実況席の選手紹介と入場とともに、会場が盛大な拍手と歓声に包まれる。
「続きまして、西ゲート!」
「スピードを兼ね備えた自滅覚悟の諸刃の剣!前回大会準優勝者!もう負けはしない!!」
「田中亮介選手!!」
会場に、僕の選手紹介が鳴り響いた。
...やけにかっこいいな。
目の前には、ステージとなる机が4つおかれている。
大会公式ルールにて机の大きさは決められていて、縦500㎜、横700㎜の、基本的に学校で採用されている机を、縦横二つずつくっつけたものである。
要は、ステージは縦1000㎜、横1400㎜ の、少し広めのステージだ。
バリアフリーの観点から、机の高さは一律520㎜で、かなり高さの低い机だ。
ここが、これから戦場になる。
ちなみに、この学校机は、学生にとって、注文するには値段が高く、この世界で一度買おうとしたが、同じものが、一つで¥28000(税込)もする。
わざわざ学校の机を使っているのも大会運営のこだわりなのだろう。
そして対戦相手の森嶋と、僕はお互いに机を挟んで向かい合った。
どうやら、森嶋は女性のようだ。
「それでは、両選手の消しゴムを紹介していきます!!」
実況が観客席を盛り立てる。
「まずは、森嶋 雛木選手の消しゴムの紹介からさせていただきます!」
「森嶋 雛木選手の消しゴムは、カバーの中に薄い鉄板を埋め込んだもので、改造量はぴったり70gです!!」
スピードタイプと、ディフェンスタイプは、とにかく相性が悪く、どれだけせめても大きく動くことがないので、長期戦になりそうだ。
「高い耐久力が持ち味で、どれだけせめてもびくともしません!」
「この耐久力で、優勝まで守り抜く!!」
会場の雰囲気は今、最高潮と言っても過言ではない。すごく沸き立っている。
「続いては、田中 亮介選手の消しゴム紹介です!」
「田中 亮介選手の消しゴムは、素消しゴムの上下に三角定規をくっつけており、改造量は34gの軽量かつスピードタイプだ!」
「素早さが持ち味で、攻撃力に関しても優秀でしょう!」
「この素早さで、前回大会の雪辱を晴らし、優勝まで突っ走る!!」
そして、消しゴム紹介が終わった。
「それでは両選手!位置についてください!!」
お互いに、ステージの角に消しゴムを置き、陣取る。
会場内に、静寂と緊張が走る。
そして、お互いに目を見あう。
「それでは!!決勝トーナメント一回戦!!スタートです!!!!!」
今年のアマチュア大会が始まった。
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(あとがき)
こんにちは、月巻きと申します。
この度は、この小説を読んでいただき、ありがとうございます。
私は一応高校生なので、消しゴムバトルができるのですが、学校の机を調べたら28000円もしてめっちゃびっくりしました。
この小説は私の初めての小説でございますので、拙いところもあるかと思いますが、何卒、よろしくお願いいたします!
このあとがきの場は、おそらく、これから近況報告の場になるかもしれません
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