桜が舞う春、高校の門をくぐった三崎葵は、静かで平穏な日常をただ望んでいた。
けれどその願いは、始業のチャイムより早く吹き飛ぶ──文字通り、金髪の謎少女に体ごと。
笑顔で暴走、感情も常識もフルスロットルなその少女・蘭子。
なぜか彼の名前を呼び、突然「友達になる」と宣言する彼女には、何やら隠しきれない「異質さ」があった。
さらには、彼女を見守る寡黙な護衛・タカヤ。
その目は、人知れぬ戦場の記憶を湛えていた。
葵の周囲はすぐに個性の渦に巻き込まれていく。
だが、そんな非日常の中でも「いつもの幼馴染」静香だけは、変わらずそばにいてくれる──そう、思っていた。
しかし、彼女の視線もまた、誰にも見えない世界を見つめていたのだ。
これは、
異文化交流の皮をかぶった、裏と表の多重レイヤー青春劇。