社会人として生活し始めると、いつしか口癖のように「お疲れ様」が染みついてしまいますね。
「おはようございます」の次に多い挨拶が「お疲れ様」なのではないでしょうか。
そんな生活に馴染んだ言葉だからこそ、使いやすい。
あるいは馴染んでいる言葉だからこそ、少しの違和感でも機微に測る事ができる。
ベテラン刑事だからこその、経験に裏打ちされた巧みな勘が冴え渡ります。
くたびれた雰囲気のベテランと情熱が先行しがちな新人という、ある意味刑事ものの定番の組み合わせというのもポイント高いですね。
短編ながらしっかりと推理力の光る、良い作品でした。
本作を読んだら、何気ない「お疲れ様」からいろんなものが見えてくるかもしれません。