純粋な個人が社会習慣に溶かされていって骨しか残らない様子がすごく丁寧に書かれています。端的にまとめると気味の悪い骨を噛むくらいの思い切りを持たないと、肉のある人生は送れないのかもしれないという話です。
肉だけだと立てないし、骨だけで生きるのは寂しいです。子供のころの純粋な個人、大人として暮らしていくための習慣的な人格。肉と骨、どちらも大切なのだけど、どちらも大切にし続けることのなんて難しいことなんでしょう。
結末もいいですね。人を愛するにはどうすればいいのだろうか?私にはすごく鮮明に感じられました。もしお読みになる方は最後の一文を読んでどう感じるか噛み砕いて肉や骨にしてみてください。
おすすめです。