第24話 ヨハネスの驚愕の新技!

ヨハネスの正義の光の刃が振り抜かれ、カメレオンに命中する。

袈裟斬りを浴び、服からパッと鮮血が噴き出す。


右袈裟。左袈裟。X型に切り傷を負い、片膝をつく。

この試合初めての苦悶の表情を見せるカメレオンにヨハネスは迫る。


ダラダラと血を流して脂汗を浮かばせ、ヨハネスが追撃をするギリギリのタイミングで立ち上がって初動を抑え、そのまま逆腕をとって右腕を容赦なくヘシ折る。乾いた音がリングに木霊し、エリザベスが恐怖で息を飲む。それでもヨハネスは残った左腕で首への裏拳を見舞うが、寸前で光の刃が消失してしまった。


能力の使用は体力を消耗するため、限界が訪れたのだ。


けれどただの裏拳でも浴びせることには成功してカメレオンの注意力を削いで、拘束から逃れて間合いをとる。


ダラリと下げられた右腕。上下する肩に血だらけの顔。誰が見ても満身創痍だが、ヨハネスは意図的に口角を上げた。すこしでも平気そうに見えるように。


「強がりだねえ。いい加減負けを認めたらいいのに」

「言ったはずだよ。僕はまだ戦えるって」

「この状態でどうやって?」

「こうやって」


ヨハネスは強くマットを踏んで高く飛び上がると、両足を光の刃に変換した。


「エクスカリバーフットオオオオオッ」

「な……!」


ヨハネスのまさかの反撃にはカイザーやエリザベス、カメレオンでさえも驚愕し動きを硬直させてしまった。あの状態で新技を発動するなど、あり得ない。

両足から繰り出される踵落としはカメレオンの両肩に食い込んで鮮血を呼び、前傾姿勢にさせる。


「グオオオオオオオ……」

「はああああああああああああっ!」


最後の攻防。押し勝ったのは――

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