転生ファンタジーとしての導入は王道中の王道です。たくさん読んでいらっしゃる方であれば、もしかしたら、またこれかぁと思ってしまうかもしれません。
ただ「天国へ戻らなければならない被験体」なる設定はあまり見たことがないので面白い、と思いました。
その一方で、仲間たちの異常な執着と、純粋な冒険心の対比がなんとも言えず、不安定さを醸し出している上に不気味で、
このテンションの違いは何なんだろう。でもそれが何とも言えず面白く感じます。
ヤンデレ主人公だからなのかもしれませんか、物語のテンポはかなり不安定です。でもそれが、物語に勢いも与えてくれています。整っている物語が多い中で、この不安定さは1つの魅力です。
全体としては優しさと弱さと狂気の混在が魅力的であると感じられる作品です。
U24作品です。