やっぱり大きいのかな

 僕たちは昼ごはん、屋上で二人で取っている。これは付き合う前からのイベントだ。


 厳密には高校生になってから、かな。きっかけとかは特に無くて、気づいたら屋上にいた。


 今日のラインナップは、一番投手シャキシャキ春レタスのポテサラサンド。二番ショート、にんじんのたらこ炒め。三番サード、菜の花のごまびたし。四番ファースト、ひじき入りふわふわ鶏つくね。五番セカンド、カニカマ入り卵焼きだ。


 理想的なリードオフマンから始まり、二番がいぶし銀、そして豪華クリーンアップである。メジャーでは二番強打者論が起きているが、僕は二番に曲者を起きたい。


 余談だが、僕がお弁当を作らなければ『プロテイン、プロテイン、パサチキパサチキペースト、ペースト、ブロッコリー、豆、豆!』という味気ない食生活を大樹が取り始めるので、管理の関係もある。


 今は花残月。桜が散り始め、お外はポカポカ日和。


 暖かい日が三日続いたあと、手のひらを返したように冷え込みが厳しい日が来る。明日の天気予報だとその予定らしい。パーカーはまだまだ手放せそうにない。


 ふと大樹の様子を伺うと、鼻ちょうちんを出しながら寝ていた。うつらうつら、コクコクと、座った体制のまま居眠りしている。


 よく見てみると、大樹にクマができている。そういえば昨日、同人誌を作るって言っていたような。


 そうだ……


 今なら大樹のアレを確かめられるんじゃないだろうか。幸い周囲に人は居ないし、屋上に上がってくる人なんてそうは居ない。


 ていうか大樹って、良くも悪くも好青年みたいな振る舞いしてるのに、男だからち◯こついているんだよね。


 冷静に考えたらエロすぎるよ。何考えてち◯こつけてるのか。


「どの位置にあるんだろう~?」


 そうだ。たしか、大樹が天井に隠していたエロ本を参考にすると、股間にそのブツが隠されている。


 大丈夫、別に変な気持ちで触るわけではない。大きさを知りたいだけだから。罪にはならないはずだし。


 せっかくならメジャー持ってくるべきだった。また別のチャンスにする? またっていつだよ。


 そうだよ、逃げたら僕のモヤモヤが継続することになる。よし、決めた、触る!


 キーンコーンカーンコーン。


「ふぁぁぁっ。いつのまにか寝てたのか俺。昼休憩終了のチャイムだ」


 大樹のアレを確かめる前に、大樹が起きちゃった……


「どうした莉奈? 変な構えで固まって? 次の授業始まるぞ?」


『大樹のアレ、結局どんな大きさなんだよ~!?』と、僕は心の中で叫んだのだった。

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