帝都日報 理暦243年 10 の橙月 22日

「帝都下層爆発テロ 北方盗賊団残党か」

帝都下層域上層区で発生した爆発テロについて、警察局は北方盗賊団の残党組織北方の狐による計画的犯行と断定した。軍規格導機兵ヴァルク級が投入され、炎上する街区は夜通し煙を上げた。死者五四名、負傷者一二七名。帝都は収穫祭を目前にして血に染まり、警察局は軍および研究局と連携し、大型導機兵の流出経路と背後組織の特定を急いでいる。当局は「市民の安全を脅かす行為には断固たる措置を取る」と声明を発表。闇市場の摘発が強化され、帝都全域に緊張が走っている。

記者:リグ

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「北東戦線、戦火拡大 ダルカード連邦と春華人民共和国」

北東国境で続く両国の衝突が本格的な戦争状態へと移行した。ダルカード連邦軍は新型鉄機兵メドヴェージ級を投入。春華人民共和国は生体兵器天伸計画を展開。旧鉱山地帯での激戦はすでに二週間に及び、周辺地域では避難民が急増している。帝国参謀本部は中立を維持する構えを示しているが、東辺交易の停滞により燃料と穀物流通に支障が出ており、交易商会からは「早期停戦の仲介を」との声が上がっている。

記者:シリウス

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「光の配給制、最下層域で継続 政府、復旧見通し立たず」

爆破テロで損壊したエーテリス炉の影響が長引き、最下層域での夜間照明制限が続いている。市民の間では「冷蔵庫が止まり、食料が傷む」「夜道が危険」と不満が噴出。政府は臨時補給として中層区からの電力転送を検討しているが、完全復旧には数週間を要する見込み。一方、黒鉄廃材舎が販売する簡易灯具闇灯の売れ行きは好調で、停電下の生活を支えている。

記者:ハサウェイ

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「若獅子戦、今年も開幕へ 選抜発表、狂乱の銀月」

年末間際の12の銀月。帝都闘技場では恒例の若獅子戦が開催される。今年は技工士十六名が選抜され、上層から下層まで幅広い顔ぶれが揃った。最下層出身の新人シャラク・トヤットをはじめ、若き猛者たちが参戦。観戦チケットは発売初日で完売し、闘技場周辺では早くも祭りの熱気が漂う。大会関係者は「戦いは技工士だけでなく、若さと情熱、そして才能が火花を散らし、魂を競うもの」と語る。観客席には皇帝陛下の臨席も予定され、一年の最後を飾る格式高い式典として今年も注目を集めている。

記者:ギャン

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