不憫な王太子に、のりうつっちゃったみたいです~しょうがないから、異世界満喫してやるか、ってそんなのんきに考えられませんけど、私!?~
ライフリー
不憫な王太子の体に憑依しちゃった…。
プロローグ
ちょっっっっっ!
横断歩道の真っただ中、私は、言葉にならない悲鳴をかみ殺していた。
信号機は青。
もちろん、歩道のほうが青なのだ。
ちかちかと、点滅だってしていない。
なのに。
なのに、なのに、なのに!
なんでトラックがこちらに、迫ってくるのーーー!!
このままだと、ひかれる?
で、でも、全力で向こうの歩道に走れば、まだ助かるかも。
そう、頭ではわかっていても、腰が抜けて動けない。
尻もちがついた状態で、私はもう、数ミリ近くでその圧倒的な存在感を放つトラックに目を向けた。
トラックがやけにゆっくりとこっちに向かってきているように感じる。
周りの人たちの喧騒がだんだんと遠ざかっていく。
ああ、私、死ぬんだ。
でも。未練なんて、一つもうかばない。
なるほど、ある意味、ここでトラックにひかれるであろう人が、私でよかったのかもしれない―。
私は静かに目を閉じた。
キキ―――――――――ッ
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