第12話 関係性バレましたね

 孔明の罠の罠ならぬ。藤乃さんの罠にまんまとかかった僕は、藤乃さんに手を握られたまま教室へと誘われ。


 教室に到着と同時に、藤乃紫陽花ちゃんファンクラブに捕えられてまったんだ。


ガンガンガンガンガンガンッ!


『それではこれより裁判を始める』


 裁判長役の友達Aの長谷部(男)が壇上でプラスチックのハンマーを憎しみを込めて叩き付けている。


「裁判長。裁判では軽すぎるかと。即座にギルティー執行を検察官側は求めます。私の友達にセクハラかました者に天誅を下してください」


 検察官役の友達Bの橘(女)さんが、般若の顔をしながらギルティーを高らかに裁判長に告げたよ。どんだけ僕が憎いんだよ。橘さんはさぁ!


ガンガンガンガンガンガン!!


『意義を認めます。それではギルティー執行官。空手部エース冬木君、柔道部県大会重量級王者、浜野君、弱小ボクシング部田中君。被告人・風間刀也に天誅を下して下さい』


ガンガンガンガンガンガン!!


「「「御意!!」」」


「異議あり!異議あり!異議あり!そんなの横暴だ。そんなの民主主義の根幹に関わる事を………」


ガンガンガンガンガンガン!!


『ギルティー確定人が勝手に喋らないように……追加のギルティー執行官をここに。レスリング部2番手、小宮君。ただの帰宅部、西野君。ギルティー執行に加わりなさい』


「「御意!!」」


 何で異議申し立てしただけで、ギルティー執行官が追加されてるのさ。


「こんなの横暴だよ。僕はただ藤乃さんと手を握って教室まで来ただけじゃないか!」


『キル確定。ギルティー執行』


「「「「「御意!!」」」」」


 駄目だ。皆狂ってる。皆、僕の話を聞いてくれないよおぉ!!


「……い、異議ありで……す……わ」


「藤乃さん?!」

『紫陽花?』


 あぁぁ!! 藤乃さんの口調が家に居る時のメイドモードの丁寧語と学校モードが入り交じって変な口調になってるよ。


ガンガンガンガンガンガン!!


『被害者…じゃなかった。紫陽花。どうしたの? このギルティー罪人……風間に変な事をされたの?』


 さっきから裁判長役をやっていた藤乃さんの親友である清水きよみずさん(女)が、藤乃さんを心配そうに話しかけた。


真理まり。こんなギルティー裁判は止めて……風間君は私の……」


『私の……何? 紫陽花。まさか、このギルティー罪人は紫陽花の恋び……』


「大切なご主人様だから。ギルティー執行しないで、真理」


 藤乃さんは可愛らしく、できないウインクを僕へとして、裁判長に懇願したんだ。そして、これで僕のギルティーは確定した。


ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン!!


『ギルティー執行』


「「「「「御意に!」」」」」


「ギャアアアア!!」


 まんまんと藤乃さんの策略にハマった僕は、藤乃紫陽花さんのご主人様は風間刀也だと千歳高校の全生徒から認知されるようになった。


「何これ~? 何で刀也が血祭り(上半身裸族)にされてるの?」


「ダズゲデユズリ……ガグッ」


 僕は気を失った。

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