理性ある狂戦士
@forte_537
18歳の誕生日
アラームの音で目を覚ます
時刻は朝6時、本日は俺の誕生日、待ちに待った18歳
「ようやく成人だ〜」
ベッドから起き上がり軽く伸びをし、着替えながら独り言を呟く、そう物心ついた時からこの日を待ち望んでいた、テレビでダンジョンのことが話題にあがる度に早く1年が終わればいい、ダンジョンの入場年齢が引き下げられればいいと何度思ったことか
「おはよう」
「おはよう、今日は早いのね」
「そりゃあ、今日は待ちに待った試験日だからね、朝一行くに決まってるじゃん」
「はいはい、ご飯は食べてく?」
「うん、適当に食べる」
先に起きてたのは義母さん、九条 柚葉(くじょう ゆずは)もうすぐアラフォーになるというのに綺麗な人だ、そんなことを思いながら戸棚を開けて適当なパンを取り、義母さんの向かいに座る
「本当に探索者になるつもり?」
義母さんが心配そうな顔で聞いてきた、物心ついた時から決めてた事だしそれ以外考えられない、そう思って少し感情的に返してしまった
「なるよ、それに義父さんだって探索者だったんでしょ、なのに俺にはなるなっていうの?」
義父さんはいない、小学校に入学したあたりだったか、どこかのダンジョンで死んだんじゃないだろうかというのが俺たち家族の認識、ちなみに今の家族は姉と妹が1人づつ、親の遺伝子がいいからなのか男性からよくモテている
「それはそうだけど本当に危険なのよ、父さんだって本当に酷い怪我をした時だってあるのよ」
関係ないだろ、本当はそう言いたかった。赤の他人である俺を引き取ってくれて育ててくれたのは感謝してる、だが俺の生き方は俺が決めたいたとえ死んだとしても
「ご馳走様」
これ以上喋ると義母さんを傷つけてしまいそうで何も喋らずゴミを片付けてから玄関に向かう、靴を履きながらさっきの義母さんの顔を思い出して少し申し訳なくなってくる、でももう決めたんだ
「いってきます」
扉を開けて最後になるかもしれない挨拶をした。
俺は探索者になる、そして最強になる
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