第31話 深山心春さまの作品
企画にご参加ありがとうございました。
コメント欄で志乃亜サク様がジャンルについての耳打ちをされていましたがwジャンルは不問です!
安心して好きなものを書いてください。
では早速…
♢
花の都での夜の密やかなお楽しみでもある仮面舞踏会。ここでは誰もが素性を隠し、一晩の恋人を見つける。退廃と淫靡。それらが薄暗いホールで揺蕩っている。
→舞台設定が華やかで、謎めいているのがいいですね。
ちょうどよく曲が鳴り始める。彼は私の手を取った。触れた指先から熱が伝わる。
「あなたは、私の知っている方ではないようですね」
「そうでしょうか」
→触れた感覚が書いてあるのがいいですね。年齢的に彼女がいるはずない、と思い込んでいれば、確かにピンとこないかも。
仮面越しの声はくぐもっていて上手く私の声を隠してくれる。彼の腕が私の背にまわる。音楽に合わせてドレスがひらひらと舞う。
「ダンスがお上手なのですね」
「ダンスは好きではありませんが、練習しましたから」
いつの間にかホールの真ん中で踊っている。ふたり一緒に、くるくる、くるくると。
「お名前を聞いても?」
「いいえ。でもあなたはアルベルトさま。侯爵家の」
「当たりです。僕だけ知られているのはずるいな」
くるくる、くるくる、と私たちは踊った。
なんて、幸せなんだろう。
ああ、悔いはないと私は思う。幼いころからお慕いしていた。小さい頃は良く遊んでもらった。優しく屈託のない、その笑顔が大好きだった。私を呼んでくれるひどく優しい声も。
花摘みをした、一緒に駆け回った、疲れるとおぶってくれた。幸せな幼い日々だった。
けれどそれもお兄さまが結婚したことで、変わってしまった。遠くから見るだけの恋も、今日で終わる。私は二十も年の離れた男性に嫁ぐ。
→切ないですね。
最初で最後の思い出を作れたことに、私は満足している。
くるくる、くるくる、ドレスの裾が翻る。もうそろそろ曲も終わる。そして、私の恋も永遠にこの胸に封じ込む。マチルダ先生に無理を言って連れてきて貰って良かったと心から思った。
曲が終わる。離れる前に彼は「失礼」と言って、私の仮面を取った。
「……まさか、、オフィーリアか?」
私の双眸からは知らず、涙が流れていた。急いで顔をうつむけ、彼の前から立ち去ろうとした。
すぐに彼に捕まって手首を握られる。そのまま庭へと連れて行かれた。ベンチに座らされて、私は気まずさに顔をそらした。
「オフィーリア。ダメじゃないか。子どもがこんなところへ出入りしては。お父上のクロムウェル伯爵も心配するぞ」
→アルベルトが誠実なのが好感度高し!!!✨
「もう、子どもじゃないわ、アルベルトお兄さま。私、もう17よ。嫁ぐのよ」
→嫁ぐから、がいいですね。
「――そうか、そうだったな」
「最後にお遊びをしたかったの。遊び慣れているアルベルトお兄さまを見習って」
私は微笑った。仮面を取られ、素顔を見られてしまったのならば、見えない仮面を被るしかない。
→ここもいいですね。見えない仮面を被るのが切ないマナー。
「オフィーリアにこんなところは似合わないよ。すぐに帰りなさい」
「そうみたいね。思ったよりも面白くなかったし、もう帰るわ」
→オフィーリアの優しさと意地が見えて好感度高し!!!
「じゃあ先に帰るわ、アルベルトお兄さま」
小さな頃から憧れていた。6歳も年の離れた従兄弟。そっと物陰から思うだけの恋。けれど、私にはただ1度の大切な恋だった。
→ここまで何回か同じ内容のことが書いてあるので、もう少し前に書かれていてもいいかもと思いました。このタイミングだと「何かの伏線回収かな」と思ってしまい、手前までの二人の切ない空気感が中断する感じがもったいないかと。
「オフィーリア」
その声に振り返ると、アルベルトお兄さまは仮面を取って優しく微笑んだ。私の大好きな、お兄さまの微笑みだった。
「気をつけて帰りなさい」
「はい……」
お兄さま、私、知ってるのよ。お兄さまは、奥さまとうまくいっていないのでしょう? それでも仮面をつけて、表面上は仲睦まじいふりをするのね。
私は歩みを進める。緑の下草が優しい音を立てて、いっそう、悲しくなる。
だから、きっと、私にもできるわ。笑顔を張り付けて、心で泣くこと位、私にもできるわ。
いいえ、してみせるわ。
→かっこいい!!
♢
総評
主人公とアルベルトに好感が持てるのが良いですね。
なんせこっちはNLのハピエンは心中しか認めない強固な信仰を持ってますから……(ゴゴゴゴゴ……)
社会や制度の中で生きる覚悟を透明な仮面としたのがカッコ良かったです。
出だしが怪しい仮面舞踏会だったので、キッスくらいするかと思ったら健全だったのでより好感度は上がりました。
面白かったです!
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