第4話 柊雷(しゅうらい)と美怜(みれい)
大陸中を移動する日々を送っていた。
もちろん、
大陸の治安の維持と地方のもめごとの仲裁、
他大陸からの侵略の防衛など、
その内容は多岐にわたっていた。
そんな
「やった!
双子の男の子と女の子だそうだ!」
もちろん、
実際の知らせはとても嬉しいのもだった。
「
「
きっととても可愛いのでしょうね?」
「じゃ、
「こら!
「今はチョー機嫌がいいから許してやるぞ、
「
あの
「それほど
「
「
四人が
城に
「
勢いよく部屋に飛び込む。
中央の広間の奥の
「
「
「
「ありがとう。本当にオレが父親だなんて不思議だよ。
家族のいなかったオレに家族をくれた
温かい光が
「で、チビたちは二人ともコハクか?」
「女の子は
男の子、
「
えっ?あそこって、シャーマン…
「うん。
「でも、
「そうなんだ」
「オレは竜でも
この子たちが幸せになってくれればいいけどね」
「名前は?」
「
女の子が
「そうか、いい名前だな」
以来、
現場は
そして、いつも部屋の外で待機していた。
いつものように
そこに
「いつもご苦労様だこと。お前、人間でしょ?
大変なんじゃないの?」
「
お
大変なこどなどありませんよ」
「お前も
「
「お前、同じ
危険な
「
「私が選んだの、
人間が竜と共に生きることは簡単なことではないわ。
覚悟がいるわよ?」
覚悟とは?そんなの
お守りすることではないのか?
それ以外、どうしろと言うのだ。
長い遠征から戻って
「
「
天涯孤独の身ですから。このまま城に残ります」
「ふ~ん、そうか。じゃ、俺に付き合え。着替えてこい」
「えっ?どちらに?」
「いいから、ほら、早く。俺も準備してくるから」
聞いてくる
出かける準備をして
「
「いいから、飛ぶぞ」と
飛竜の姿となり大空に舞い上がった。
まともに
飛んだことも初めてだった。
だが、それ以上に
こんな美しい生き物がいたのかと
しばらく飛んだ後、小高い丘の上に建つ小屋にたどり着いた。
周囲は草原で後方に針葉樹の森が広がっていた。
遠くに城が見える。
「こちらは?
「ああ。
のんびりするには
ほら、メシ食うぞ。タキに作ってもらった」
きっと
誘い出してくれたに違いないと思った。
こうして
二人だけで
たったそれだけの事が嬉しくてたまらなかった。
そして、
食事がほぼ終わるころ、
「
「えっ⁉いえ、そんな何もありませんよ?」
突然のことに
「じゃ、何でいつも俺を見ている?ずっと、見ているだろ?」
「…それは…」
「
俺はお前の本心が知りたい。お前の口からお前の言葉で聞きたい」
「
私に言わせようとする。そんなの決まって…
私は…
あなたのすべてを愛しています」
「
小屋のベッドの上、
顔を
そして顔や胸に口付けていく。
「
「
しかし、声に
以前から
竜は人の感情や変化に敏感だ。
もう傷つきたくないと思っていた。
だから
しかし、あれから数年、
変わらず自分を見てくれていた。
心が痛むことがあった。
しかも、自分の
食事の時など
これ以上、気付かない振りは出来なかった。
だが、その
だから、今回、いい機会だと思って
「
すぐにお前の気持ちに答えてやることが出来なくてすまなかった」
「いいえ、
私は人間なのに竜に恋をしてしまった。
あなたは何も悪くない。
あなたに恋をした私が悪いのです」
「
この身もその心も俺に渡せ。俺のものになれ。
俺はお前と共に生きたい」
「私のこの身もこの心も
どうか私をずっと
二人は
お互いの気持ちを確かめるように、強く深く一つになり、
その
fin
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