第8話 ”王”の風格

「さあ行くぞメタルン!まずは自分に『シールド』だ!カンムリも自分に『マジックアップ』!」


『ピキ!』『ぷるるるる!』


 メタルンとカンムリは自分にバフを掛ける。

 メタルンは防御力、カンムリは賢さを上げに行く。


「メタルスライムはほとんど攻撃を通さない…。ならば、フレアフォックスは『バーニングクロウ』!フロストレイブンは『フローズンダイブ』!キングスライムを狙いなさい!」 


 同時に繰り出される二属性の猛攻がカンムリを襲う。

 火と氷、二つの脅威が交差し、カンムリを中心に爆炎が起こる。


 ──直撃。


「おいおい!もろに喰らっちまってるぜあのスライム!」


「キングスライムって言っても大した事ないじゃない」


 火花と氷片が散り、煙の中に巨大な影。

 だが、その影は揺るがなかった。


『ぷる…ぷるっ!』


「なっ…!」


 カンムリは体を大きく震わせ、爆煙を吹っ飛ばす。

 何事もなかったかのような立ち振る舞い、これぞまさに王の風格。かっこいい。


「いったいどうなって…まさか、”特性”?」


 それを聞いた俺はニヤリと笑う。


「正解。よし、気分も良いし特別にステータスを見せてあげよう。ほれ」


=======================================

名前 : カンムリ ランク : C

Lv.11 Next.1027

種族 : スライム種


HP : 207+30

MP : 97

攻撃力 : 49

防御力 : 55

素早さ : 39+5

賢さ : 102

アクセサリー : なし


所持スキル

王の威厳 : SPスキルポイント100 (Max)

素早さアップ・初級 : SPスキルポイント10

火耐性アップ : SPスキルポイント0


所持スキルポイント : 1


特性

ぷるぷるボディ

※物理の被ダメージが1/2になるが

 魔法の被ダメージが3/2になる

=======================================

=======================================

 カンムリ   所持スキル : 王の威厳

=======================================

獲得スキル   必要SP   効果

ハイヒール     10 対象1体のHPを中回復する

マジックアップ   30 一定のターンの間、対象1体の賢さを上げる

HP+10       50 HPが10上がる

HP+20       70 HPが20上がる

リザレクション   90 対象1体を復活させる。失敗もする

ギガボルト     100 敵全体に雷属性魔法の大ダメージを与える

=======================================

=======================================

 カンムリ   所持スキル : 素早さアップ・初級

=======================================

獲得スキル   必要SP   効果

素早さ+5      10 素早さが5上がる

素早さ+5      20 素早さが5上がる

素早さ+5      30 素早さが5上がる

素早さ+5      50 素早さが5上がる

素早さ+10     85 素早さが10上がる

=======================================

=======================================

 カンムリ   所持スキル : 火耐性アップ

=======================================

獲得スキル   必要SP   効果

HP+5        10 HPが5上がる

防御力+5      25 防御力が5上がる

HP+5        50 HPが5上がる

防御力+5      75 防御力が5上がる

火耐性+      100 火属性に少し強くなる

=======================================


「特性【ぷるぷるボディ】…?初めて聞きますわね…」


「簡単に説明すると物理は半減、だげど魔法は1.5倍になるって感じ」


「なんだその特性!?」「てことはほぼ物理は悪手…?」「だから効いてなかったのか!?」「実はあいつ…凄い奴だった?」


 観客席がざわめき立つ中、ヒスイは口元を緩めた。


「スライムの”王”を舐めんじゃねぇぞ?」


 その言葉に呼応するように、カンムリの王冠がキラリと光を反射した。


「さあ…反撃開始だ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る