第6話
彼と彼女は、大きなホームセンターに出かけた。
ここなら、なんでも揃う。
最初は、チェストを観に行った。
彼女は機能やデザインより、値段ばかり気にしていた。
「遠慮するな。好きなの選べ」
「でも……」
「そうだな。部屋が狭いから、あんまり大きなものは無理だな」
彼がそう言うと、彼女は組み立式で手頃なチェストを選んだ。
チェストを選んだ後は、枕と敷布団と軽めの掛け布団を購入した。
買い物が済むと、彼は何処かに電話をかけていた。
通話を終えた彼に、彼女は聞いた。
「何処に、電話をかけたの?」
「タクシーを呼んだ。もうじき来るから、帰りはタクシーで帰るぞ」
「タクシー?」
「こんなに、荷物があるんだぞ」
「ごめんなさい」
うつむいて、小さな声で彼女は言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます