第37話 フロラー国について

「元第三王子がまともならフロラー国は落ち着くのにね。」

「フロラー国の王族としてはかなりまともだぞ。民を思いやれる人物だからな。」

「えぇ、そうね。」

「じゃあ元第三王子が王になれば良いのにね。今回の事色々全部知った上でだったりしてね。大体そういう人って頭が良いと思うよ。まぁ、誰が王になって来てるも内乱はあるだろうけどね。」


 皆険しい顔して考え始めた。今の所元第二王子の子供の思惑通りに進んでるからなー。皆にしたら自分の国だもんな。親や仲間がいるだろうしね。


 そろそろ冬に向けて薪や食料を備蓄しないといけない。凄い雪降ったからな。


 勉強が終わったから外に出て薪作りをし、各々のアイテムBOXや小屋に皆で積んでいった。


 水分確保出来る様に∞魔法瓶を作りブレンドした水でお茶を作りそれを入れ皆に渡した。


 今日は近場を散策して皆の鑑定を癖付ける為に色々採取して1回。


 そして家に戻り畑等で採取してから夕飯作りを開始した。ルリ姉も料理を覚えたいとの事だったのでウル達共々一緒に夕飯作り作った。出来上がった物をテーブルに運び皆で食べ始めた。


「ジョシュア達はどの国に行こうとしてたの?」


 私は気になり質問をしてみた。


「特にこの国って決まって無かったがフロラー国から早く出たいとは考えていた。」


 それに他のメンバーが頷く。


「ルリ姉は侍女と諜報と暗殺させられてたの?森も強制的に?」

「えぇ、全て強制されてたわ。私の家は男爵とはいえ、平民の女性と結婚をして、貧乏だったのよ。だから私が働きに出るしかなかった。それで紹介されたのが侍女だったわ。けれど私にそういう才覚があると分かった途端に色々やらされてたわ。確か契約書があったと思うわ。」

「トムさんは危ないから?」

「あぁ、王族達の性格がああだとは知らなかったし、辺境地は息子が継いでるしな。まさか森の真ん中迄来て兵達も裏切るなんて思うなかったがな。森の奥に行くのは危ないと何度も止めたんだが、聞いて貰えなかったぞ。」

「皆散々クマァ~!」

「メェーン!」


 ディーとメメは怒ってるのかフォークとスプーンを机にガンガンとしていた。


「アブナイデス!」

「ガンガンシナイヨー!」

「ヤメルナノ!」


 ディーとメメはウル、ルア、アズに注意を受けた。


《それにしても強い魔獣と出会わなかったのは奇跡だな。》


「確かにね。凄い強運だね。」

「強い魔獣ってどれくらい強いんだ?」


《ゴブリン達が可愛く思える程違う感じだ。あれが初級ならは、中級、上級、更に上に特別な上級がいるって感じだからな。今のお前達は初級レベルだ。》


 メノウの話に皆顔を引き攣らせた。


《エルは中級を倒せて初級と戦えるが勝率は五分五分だ。》


「メノウはどの辺り?」


《我は今は上級だろうな。》


「なる程ね。更に上は古代竜とかかな?」


《そうだな。他にもいるだろうが。だから森に放たれた王子達は初級の少し強い魔獣に出会えはおしまいだな。》


 それはなんというか御愁傷様だな。やっぱりこの世界は奥が深いな…。だから話達も10歳になる迄聖域から出たら駄目だと言ったのだろう…。それに人が沢山いたら死ねるよ…。やだなー。森から出たくないな…。あ、無理か、ダンジョン出来てしまったし…。はぁー。頼んだ私の馬鹿!!





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