第28話 日常3

 早速家に帰って来てから錬金釜に虹色の石と黒水晶とを入れ魔力を練り上げて伸縮機能付きで壊れない悪避けと変身と隠密を付与したブレスレットを人数分作り上げた。

 数珠みたいに黒水晶の石の真ん中に虹色の石があるブレスレットが出来上がった。

 皆に渡し自分も腕に付ける。


「悪避けと隠密と変身付与したからきちんと付けてね。」

「有難うクマァ~!」

「アリガトウデス!」

「アリガトウヨー!」

「アリガトウナノ!」

「メェーン!メェーン!」


《有難うな。エル。》


「そう言えば聖域の人達どうなった?」


《その場から中々動かないな。》


「誰か怪我でもしたのかな?」


《嫌、違うだろう…。魔獣が何処から襲って来るか分からないから動けないんじゃないか?多分方向も見失ってる可能性があるな。》


「嫌な感じしなくなったから悪い人間じゃないのかな?」


《分からないな。それは。》


「人間嫌いだし、余り気が進まないけど見捨てるのもアレだし明日こっそり様子見してみる?」


《そうだな。一応見に行くか。》


「メェーン!メェーン!」

「メメ走らないでクマァ~!」


 ディーが大変そうなのでメメを捕まえておんぶ紐を創り出しメメをおんぶする。


「よし。これで大丈夫。」

「メェーン!」


 メメをおんぶしたまま片付けをしてウル達と夜ご飯の準備に取り掛かる。

 準備が終わりご飯が出来上がった所でメメを椅子に下ろして皆でご飯を食べて片付けをし温泉に向かった。全員洗い終わり温泉に浸かりながら癖になったメメをムニュムニュし始める。


「またメメ寝てるクマァ~!」

「アハハ!これやるとメメ寝ちゃうんだね。」


 夜寝れなくなっても困るから仕方なくムニュムニュを辞めたらメメは起きて「メェーン!」と抗議の声を上げた。


「メメ、メェーンじゃなくてメメって言えない?」

「メェーン!」

「メメだよ。」

「メェ…メェーン!」

「メメ。」

「メ…メェ…メェーン!」

「おしい!練習すれば少しづつ言える様になるかもね。」

「メェーン!メェーン!」

「そろそろ上がろうか。」

「分かったクマァ~!」

「アガリマスデス!」

「アガルヨー!」

「アガルナノ!」

「メェーン!」


《分かった。それにしても温泉は良いものだな。》


「そうだね。癖になるでしょ?」


《そうだな。神達に感謝だな。》


「パパ達にもブレスレット贈ろう。」


 それから皆にドライ魔法をかけていつものブラッシングをした。それから各々の部屋に戻り寝る準備をした。

 明日はこの世界の人間を見る事になるのか…。嫌な人だったらどうしよう…。ソファーに座りお茶を飲みながら考える。そもそも人嫌いだしなぁー。特に王族、貴族って何か嫌なイメージがあるんだよなぁー。ボーッと考えてたらまわりをメメが走りまわっていた…。

 なんかメメは敏感なのか、私が嫌だなぁーとか考えてると感じ取るというかメメもそう感じてるのか分からないが走り出すんだよなぁー。


「メメ、走らないでクマァ~!」

「メェーン!メェーン!」

「エルもボーッとしてないで止めて欲しいクマァ~!」

「メェーン!メェーン!」


 メメを捕まえて座りムニュムニュする。そしてよいしょと持ち上げる。


「メメは私が嫌だと思うの感じ取るの?メメも嫌なの?」

「メェーン!メェーン!」


 どちらもらしい…。


「明日人間見に行くけど大丈夫?」

「メェーン…。」

「大丈夫じゃないのね。私も大丈夫じゃないけど…。音遮断隠密かけて行くから大丈夫だよ!」

「メェーン!」

「走って見に行ってもいいけど…どうする?」


《我の転移魔法があるから大丈夫だ。》


「なら安心だね。そろそろ寝ようか。」


 そう言い皆でベッドに入り眠りについた。






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