この工夫を編み出すに至った経緯(2)

 前置きが長くなりました。すみません。


 前述の①~⑤に分解した障壁に対して、私がそれを越えるための工夫として編み出したのが、先にご紹介した二つの工夫となります。


 

 「タイトルとキャッチコピーの冒頭に「■」を入れる」

 

 まずこれです。

  ②読者の目に留まる

 →③読者に読み始めてもらえる

 の部分で強烈に効く一手です。

 

 認知心理学あたりの素養はないので恐縮ですが、タイトル、そしてキャッチコピーの頭に「■」という目を引く形のシンボルがあることで、読者の意識を潜在意識レベルで惹きつける効果があるのだと思います。つまり、これだけで他の無数の作品たちから一歩リードできるというわけです。


 拙作の短編、


「乙女ゲー厶のアニメ版世界の主人公に転生したので虐めてくる結婚相手の作画コストを暴騰させて存在を破棄してやりましたわ」


 も、タイトルに「■」を加えて


「■乙女ゲー厶のアニメ版世界の主人公に転生したので虐めてくる結婚相手の作画コストを暴騰させて存在を破棄してやりましたわ」


 に変えただけでPV


 キャッチコピーについては、カイテヨンデ上では35文字までしか入力できないため、そのうちの1文字を■に使うのは難しい、という場合もあるかと思います。

 ですが、ここでは1文字分の枠を■に使うことを強くお勧めします。

 ■の読者の目を引く効果は本物です。タイトルと合わせて実践することでその効果は相乗することでしょう。

 キャッチコピーについては、割り切って34文字以内で考えなければならないもの、と認識していただいた方が良いのかなと思います。

 

 


「本文中の句点(。)を「■」に置き換える」


 そしてこれです。


  ③読者に読み始めてもらえる

 →④読者に読み終えてもらえる

 →⑤読者に評価してもらえる

 のプロセスにおいて強力に作用する工夫です。

 ついでに言えば、読者側のプラットフォームによっては作品紹介ページでも本文の冒頭部が見えるため、②→③の部分でも効果が見込めます。


 ここまで読んで、何をトンチキなことを言っているんだこいつは、とお思いの方も多いかと存じますが、これは本当に重要な一工夫です。

 自分で言うのもなんですが、web小説界において天才的な発明であると自負しております。コロンブスの卵であり、認識のコペルニクス的転回といいますか……ああいえ、ちょっと調子に乗りすぎたのでこの辺りでやめておきます。


 自画自賛しておいてあれなんですが、なぜこんなことをするのか、という点について、創作論としてわかりやすい文脈で明瞭に説明することが可能です。

 

 それは文章の(可読性)の問題です。


 つまり、この話はカイテヨンデに慣れた書き手の方ならばとっくにご存じであろう、

「段落の冒頭は一字下げる」

「文章は長く続けず段落ごとに空行を挟む」

「難しい語彙はなるべく使わず、平易な語彙を使う」

 といったことと全く同じ種類のことです。


 web小説において句点は「。」よりも「■」の方が読みやすいのです。


 そして、もはや同語反復トートロジーに近いですが、

 すなわち、PVを稼ぎやすいのです。

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