最高のヒューマンドラマを至高の表現力で煌めかせたアイドルストーリー
- ★★★ Excellent!!!
まず、僕は昨今のアイドルストーリーが嫌いです。
芸能界の闇がどうだとか、嘘だの偽りがどうだとか、アイドル=ゴシップネタとして消化されているのが嫌で、ずっと真正面からアイドルの眩さに向き合った作品を探していました。
本作こそがまさにそのアイドル作品です。
あらすじにもある通り、全国優勝を経験するほどの天才フィギュアスケーターだった瑠璃は大怪我で挫折を経験し、蘭丸は身体能力的に平凡でぽんこつな女の子なのに……とある普通ではない経験をした過去を持つ。
そんなアイドルモノとしては暗く、陰鬱として閉塞した人物描写に逃げずにトライしつつ、その過去を<燃やして>煌めかせるライブシーンのカタルシスは絶頂ものです。
潤沢な比喩表現と躍動感のあるステージ描写、きちんと作詞までしてその一文一文に込められたキャラクターのバックボーン、全てがマグマのように燃え滾って、そのとんでもない熱量をドストレート200キロで叩き込んでくる13話のライブシーンがまじで良すぎる!!!!!!!
また主要人物のみならず、何が良いってモブも良いんだこれが!!!!!
まず何が凄いって、文章力も構成力もとんでもなく上手いんですが、バチ抜けて人物描写がこの作者プロだろ絶対ってくらいうめーんです!!
応援コメントで書いてる方がいるみたいに、一瞬の描写だけでキャラがはっきりわかるし、12話のモブちゃんまで熱いし、会話のテンポも良くて、一気読みしてしまいました。
最高です。
応援してます。