官能小説レベルの生々しい描写が多いので、正直 18歳未満には絶対におススメできません。
ただ、大人の読者にはぜひ読んでほしい一作です。
というのも、この物語には「人生における裏切り」や「人間関係が壊れていく過程」が、派手な事件もなく淡々と描かれていて、
“実際に起こりうる泥沼”ってこういうものなんだよ……
という、生々しい教訓が静かに刺さってくる。
不倫、依存、逃避、孤独、嫉妬。
それらがどのように始まり、どのように終息し、何も得ないまま崩れていくのか。
ドラマみたいな修羅場は起きないのに、読後感は妙にリアルで、怖くて、そして忘れがたい。
刺激的なだけじゃなく、
「こういう人間の弱さを知っておくと、大人として身を守れる」
そんな意味でも心の隅に置いておきたい作品でした。