愛のない「AI」と「何でも内科医」の「何でもないこと」のない診療録

川線・山線

第1話 プロローグ

2022年の「Chat-GPT」以降の生成AIの進歩は著しく、画像診断の分野から始まり、ついには診察室にまで、AIが参入してきた。地域の中核病院で、救急搬送される患者さんの診断には、今ではAIなしには成り立たないものとなっている。


しかし、いつの時代でも、地域に密着した医療の現場では、「医学」以外のことが求められることが多い。このような診療の場では、まだまだ「人間の医師」が主役を張ることも多いのである。


古くから地域住民に親しまれてきた、50床の地域ケア包括病棟を抱える、「本間寺病院」の外来で、型落ちの診断AI「DDx-21c(通称「カンちゃん」」と、総合内科専門医、プライマリケア認定医を持つ、自称「何でも内科」担当の佐藤さとう  真喜夫まきお医師が懸命に診察をしている、診察室を覗いてみようと思う。

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