第17話 雨塚 啓介の誕生日の登校の時

 学校に行く時、八ヶ岳さんから


 「啓介君、誕生日おめでとう。手作りのクッキーとハンカチだけど、、、安物でごめんね。」


 八ヶ岳さんから、クッキーとハンカチの入った、プレゼントの袋をもらった。


 「ずるいぞ啓兄!」


 そう静が言ったので、


 「クッキーを分けてやるから、帰ったら、一緒に食べよう。」


 と言って、そして、みんなに聞こえないように、小声で


 「天使ってバレるなよ。帰ったら、静も含めて誕生日をしよう。」


 「ホントか?!やったー!」


 と静が言って、静は暦ちゃんと一緒に登校して行った。


 そして、八ヶ岳さんと登校して、飯塚と合流して、飯塚が


 「啓介、誕生日だよな。俺から泣けなしのプレゼントだ。」


 と言われ、1000円分の商品券を渡された。

 流石、飯塚だ。俺の事を分かってる。商品券はスーパーで食材のお金の足しにしよう。

 

 そして、さらに皐月さんが来て、


 「雨塚先輩、誕生日でしたよね?これ、気持ちですけど、どうぞ。」


 と言われ、小さなラッピングされた綺麗な箱をもらった。


 「ありがとう!ごめんね皐月さん。わざわざ俺の誕生日なんかでプレゼントもらっちゃって、、、」

 

 「いいんです。日ごろ、先輩からバイトで世話になってるから、、、」


 と言うと、背中から凄い何かゾッとする力を感じた。


 「啓介君、そろそろ学校行こうか?」


 と八ヶ岳さんが背後から言って来た。


 啓介は知らないが、八ヶ岳さんは小さな嫉妬をしていた。そして、皐月さんと目が合い、静かなバチバチする空気を作った。そして、八ヶ岳さん自体も無意識に皐月さんに対して対抗していた。


 僕は出門さんと八ヶ岳さんの関係を勘違いしている。八ヶ岳さんは出門さんとは、そういう関係ではなく、ただの友達と思っている。そして、八ヶ岳さんと皐月さんは僕に対する小さな恋心でぶつかっている事に二人共に僕も含めて、気付いていていない、、、


 そんな啓介が


 「みんな俺の為に、ありがとうね!」


 と学校に着いて、僕はみんなにお礼を言った。そして、僕は飯塚と何事もなく教室に行った。


 八ヶ岳さんと皐月さんもバチバチだった殺気を殺して、それぞれ自分の教室に入って行った。


 

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