思春期独特の自己認識と罪悪感、そして精神的な死をテーマにした掌編です。
主人公は自らを「ひとごろし」と呼び、自分の魂を殺してしまったと告白します。
その表現には深い絶望と後悔が込められており、魂が海の底に沈んでいるという描写は、孤独と無力感を象徴しているように思います。
「たましいがない」という感覚は、自己喪失を表しており、心の空虚さがひしと感じられます。
ラストの「ぼくはしんだ」という言葉は、物理的な死ではなく精神的な死を示唆しており、非常に重いテーマを内包していることが伝わります。
思春期とは、まさに、疾風怒濤の時代、そのように思います。