初デート⑤

朝だ。


隣にはほのちゃんが寝てる。

同じベッドで。


気づいたら二人とも寝ていたみたいだ。


ほのちゃんの寝顔…可愛い…

しばらく見てても良いが、僕は水が飲みたくなったので、起き上がった。


「先輩…起きましたか…」


「あ、おはよう。ほのちゃんも起きた?」


「先輩の寝顔見てたら…二度寝しちゃってました…」


恥ずかしい。


「そ、そっか」


僕らは少し遅めの朝ごはんを食べた。

そして、少し気になってたことを聞いてみた。


「最初から家に招く予定だったの?」


「…え…なんでですか…?」


「いや…なんとなく…」


「そんなこと…聞かないで下さい…」


少し怒ったトーンのほのちゃんも可愛い。


「今日はバイトは?」


「今日は…ないです…」


「そっかそっか」


「…ますか?」


良く聞こえなかった。


「ん?」


「今日も…一緒にいてくれますか…?」


ほのちゃんは上目遣いで聞いてきた。

恐ろしいのが、おそらく狙ってやっているわけではないところだ。

いちいち破壊力があって困る。


「も、もちろん…!今日も一緒にいようか」


ほのちゃんはニコリと笑った。


「へへ…うれしいです…」


そんなこんなで、僕らは穏やかな時間を過ごしていた。

そして、それはどこかに出掛けるかを相談している時だった。


ほのちゃんに1通のメールが届いたみたいだ。

そのメールを開いた瞬間、ほのちゃんは聞いたことない声を出した。


「きゃっ…!」


「ほのちゃん!?どうした?」


「つうかです…!」


「つうか?」


「音源審査…通過しました…!」

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